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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2012.01.06【Vol.045】

色空間の話

RGBという言葉をきいたことのある方も多いかもしれません。光の三原色といわれる、赤(R)、緑(G)、青(B)の頭文字をとったもので、それらの色の濃さが違うものを組み合わせることでたくさんの色を再現します。

ところで、デジタルカメラや画像処理ソフトなどで「AdobeRGB」や「sRGB」という用語を目にします。再現できる色の幅のことを色空間、色域と呼んだりするのですが、たくさん定義されている色空間のうち、デジタルカメラにおいて主にAdobeRGB、sRGBが採用されています。

まず人間の眼で捉えることのできる光、可視光線ですが、それら光の反射を様々な色として人間は捉えることができます。人間が認識できる色の数(領域)は大変広く、デジタルカメラが捉えられる領域はそれに比較すると狭くなります。色域が広いと、簡単に言えば、より鮮やかな領域の色を再現できることになります。デジタル一眼レフカメラ内の設定でsRGB、AdobeRGBそのどちらかを選んであらかじめセットすることができます。

例えばRGBそれぞれ濃度の違う色域が10種類あると考えてみます。人間の眼はそれら10種類とも認識できますが、AdobeRGBは例えば8色、sRGBは6色といったようにそれぞれの定義で再現できる幅が異なります。このようにsRGBに比べAdobeRGBのほうが色域が広いためより彩度の高い、視覚的に忠実な色を再現してくれます。特に赤域、緑域の再現性に違いが目立つことがおおいようです。

ただし、モニターやプリンターがAdobeRGBに対応していなければ、カメラでセットしたAdobeRGBの色を見ることができません。まずは自分の持つそれら周辺機器がAdobeRGBにも対応しているかを確認してください。対応していなければsRGBとしての再現はしてくれますが、幅のある色域は楽しむことができなくなります。

なお、RAWで撮影しておけば、画像処理ソフトで現像する際にどちらかの色域を指定しての現像ができます。