海外で知らない街を歩いていても、犬や猫がいるところはすぐに発見できます。
───海外での撮影で気をつけていることは、どのような点ですか?

 ヨーロッパへ行くと、街中に犬の看板や標識などがたくさんあって、思わず写真を撮ってしまいます。もちろん散歩しているところや公園で遊ばせているところなども撮ります。
 自分でも不思議なのですが、はじめて訪れた街を歩いていても、塀の上や窓辺にいる猫はすぐに発見できます。また、遠くの方で散歩している犬の姿も、自然と目にとまります。
 海外での撮影で困るのが、あまりアップで撮影をしてしまうと周りの状況が写らないので、海外なのか日本国内なのかがわからなくなることなんです。だから海外で撮影する時は、少し引き気味にして周りの雰囲気も入れて撮ることを心がけています。



【アイリッシュ・セタードッグショーの会場で】
アメリカのドッグショーは同じ場所で4日間くらい開催されます。大型バスで家族でツアーに参加し、次の会場へ移動します。
■カメラ:ニコンF5 レンズ:ニッコール105mm F2.8 絞り:f5.6 AE フィルム:フジクロームベルビア 三脚使用 撮影地:アメリカ・テキサス州ツーソン

※海外で人物を撮る時には、必ず了解を得てから撮影してください。
写真家にとって、フィルムメーカーの仕事をすることは大変名誉なことです。
【ミックスドッグ】市場の前の小さな公園で、昼休みに食事をする人々に近づきます。首輪をしていても昼間徘徊している犬たちを見ました。
■カメラ:ニコンF5 レンズ:ニッコール28‐120mm F2.8 絞り:f4 AE(+1増感) フィルム:フジクロームベルビア 撮影地:アイルランド・コーク

───増田先生が取り組まれた最近のお仕事ではどのようなものがありますか?

 何年にもわたって続いているのがペットカレンダーです。先日、来年のカレンダーの見本が届いたところです。その他には以前もご紹介していただいた携帯電話の待ち受け画面などもあります。
 ペットカレンダーは書店などで販売する出版社発行のものや、フィルムメーカーのノベルティなど数種類あります。特に私たちのような写真家にとって、フィルムメーカーの仕事ができることは大変名誉あることなんです。

───登場する子犬たちは、全部先生のところで産まれた子犬たちですか?

 いいえ、ここで産まれた子犬もいますが、ほとんどがよそのお宅で飼われている子犬たちです。日頃から知り合いなどに、子犬が産まれたら知らせてくださいとお願いしてあるので、いろいろなルートからの可愛い子犬が産まれたという情報を聞いては撮影に伺っています。
 そして、たいていはそのお宅の近くでの撮影となります。事前に飼い主の方には撮影に適した公園などを何ヶ所か選んでいただき、その場所をお聞きしてロケハンをして撮影に臨みます。



【アイリッシュ・ウルフハウンド】ドッグショーが終わり、帰りのインターシティー(電車)に老婦人が2頭のウルフハウンドを連れて乗り込んで来たのにはビックリしました。ロンドンのキングクロス駅で当たり前に下車しました。
■カメラ:ニコンF4 レンズ:ニッコール50mm F1.8 絞り:開放 AE フィルム:フジクロームベルビア 撮影地:イギリス・ロンドン

【公園入口の看板】アイルランドの公園には、“犬”立入り禁止や飼い主が犬にリード(引き綱)をつけていなければ立ち入り禁止の標識が目につきます。
■カメラ:ニコンF5 レンズ:ニッコール28‐120mm F2.8 絞り:f5.6 AE(+1増感) フィルム:フジクロームベルビア 撮影地:アイルランド・コーク

【レストランの看板】コーク郊外の保養地。コープと言う海に近いレストランの看板です。
■カメラ:ニコンF5 レンズ:ニッコール28‐120mm F2.8 絞り:f4 AE(+1増感)フィルム:フジクロームベルビア 撮影地:アイルランド・コーク

【公共バスのマーク】コーク市内を走っているバスのマークです。アイルランド原産のアイリッシュ・セターの走る姿がデザインされています。
■カメラ:ニコンF5 レンズ:ニッコール28‐120mm F2.8 絞り:f4 AE(+1増感) フィルム:フジクロームベルビア 撮影地:アイルランド・コーク

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