デジタルカメラは撮った直後に確認ができるので、
リラックスした気持ちで次の被写体に向えます。
植物の葉、一枚一枚にもいろんな表情がある。
■カメラ:コニカミノルタα-7デジタル レンズ:85mm 絞り:f2 シャッタースピード:オート 撮影地:東京都夢の島熱帯植物館

───早くからデジタルカメラに取り組まれてきた先生ですが、メーカー各社からデジタル一眼が発売され、ハイアマチュアはもとより幅広い層に受け入られています。このような流れについて先生はどのように思われますか?

 デジタル一眼レフカメラは、新機種が出ると私も実際に使ってみています。プリントはもちろん、印刷原稿としても使っています。
 デジタルカメラはたくさん撮れる、撮った画像をその場で確認できるところが利点です。
 アマチュアの方が、厳しい撮影条件の場合でも、撮った直後にきれいに撮れたかどうかを確認できるので、常にリラックスした気持ちで被写体に向かうことができます。
 フィルムですと、現像が上がるまでは撮影結果がわかりませんから、「自分のイメージした通りに撮れているかな?」と、不安な気持ちで撮影をつづけることになります。
 その点デジタルカメラは気軽に楽しみながら撮れるところがいいですね。
 私もこの前、北海道で夜にフクロウの撮影をしましたが、デジタルカメラに500mmの超望遠レンズ+テレコンをつけて撮りました。
 このときも撮影した画像を確認しながら撮りました。フィルムだとどのように撮れているかの確認が、その場ではできません。そのようなときにもデジタルカメラは便利です。


デジタルとアナログを融合させ、
今までになかった新しい写真の楽しみ方ができる
面白い時代になっています。

ヒグマが歩く大地、知床。いとも簡単にサケをとらえる瞬間をとらえた。
■カメラ:キヤノンEOS1V レンズ:500mmIS 絞り:f4 シャッタースピード:1/250秒 フィルム:プロビア100F 一段増感 撮影地:北海道知床
───また、一方では新しいフィルム一眼レフカメラの登場や、40年以上前のカメラが復刻モデルとして発売されたりという動きもありますが?

 そうですね、フィルムにはフィルムの良さもまだまだたくさんあります。新しいタイプのフィルムも発売されたりしていますので、両方の特性を理解しながら使っていくことが大事です。
 実は木村伊兵衛さんが使われていたライカを持っているのですが、これを使ってモノクロフィルムでパリを撮影しました。
 それを自分でプリントしたり、そのプリントされたものをデジタルデータに取り込み、さらに和紙にプリントして、紙のテクスチャーを生かすなど、デジタルとアナログを融合させた作品をつくってみました。今までになかった新しい写真の楽しみを発見できる、面白い時代だと思います。
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