【渡良瀬遊水地】春先の野焼きでは、一面が赤い炎に包まれるヨシ原も、夏には緑に覆いつくされます。

【渡良瀬遊水地】

 栃木、茨城、群馬、埼玉の4県の県境にまたがる33
km2の遊水地で、栃木県の「道と水百選」に選ばれています。
 周辺を含めた広大なエリアは、スポーツやレクリエーションの場として親しまれています。特に一面に生い茂るヨシの野焼きは、火をいっせいに放ち、遊水地全体が火炎に包まれ迫力満点。
 また、南端に位置する谷中湖の朝焼け、さらに、熱気球をはじめとするアウトドアスポーツなど、多種多彩な写真撮影の被写体には事欠きません。


佐藤さん作品

【渡良瀬遊水地】巨大な青い熱気球をバックに、うすピンク色の桜の花が一段と映えています。
渡良瀬遊水地の中でも、とっておきの撮影ポイントでカメラを構えている佐藤さん。

 
佐藤さん作品

イラン、ヤスド市内の「金曜日のモスク」。ブルーのタイルが朝日に映えて、とても美しかった。
 本格的に写真を始められて、まだ4年の歳月しか経っていない佐藤 実子さん。そのきっかけは市が主催しておこなわれたカメラ教室でした。
「参加してみたら、まわりの方が持っているのはみんな一眼レフカメラばかりでした。それまではコンパクトカメラしか使ったことが無かったので、正直驚きました」。
 実は佐藤さんのご主人と娘さんは、以前から写真が趣味だったそうです。佐藤さんはカメラ教室に2〜3回参加してから、ご家族のアドバイスもあり、初めて一眼レフカメラを買われました。
 写真歴は短くても、その実力は数多くのフォトコンテストに入賞されていることで実証済みです。地元の栃木県や隣の群馬県での撮影はもちろんですが、日本全国さまざまな所へ撮影に出かけられています。


佐藤さん作品

フランス、ニースの春のお祭。花のパレードの中の1コマです。本物の王様のように見えました。

佐藤さん作品

中国の美しい峡谷に囲まれた苗(ミャオ)族の村の踊り子です。頭にかぶっていた物が素晴らしかったです。

 そんな佐藤さんの写真の原点ともいえるのが、実はもうひとつの趣味である海外旅行にありました。訪れた先の海外で、スナップが中心ではありましたが、人物・風景など、被写体を問わず、1週間位の旅行でフィルム10〜15本は撮っていたそうです。
 また、佐藤さんは人とコミュニケーションをとることがとても上手な方です。今回の取材でも、訪れた先々で誰とでも気軽にお話をされていたことからも、それが感じられました。そのことは、海外で撮影された写真を拝見していても伝わってきます。シャッターを切る前に、現地の方と楽しくお話をしていた様子が作品から伺えます。
「ただ、最近は国内写真を撮ることに夢中になり、海外旅行に行けてないのが悩みなんです」。と語る佐藤さん。ますます写真の世界に情熱を傾けていく、佐藤さんの思いが感じられました。
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