【敬礼】交代の乗務員が通過する急行列車に敬礼する瞬間。仕事の帰りに見つけ、次の快晴の日に撮りに行った。
■カメラ:ニコンFA レンズ:80-200mm F2.8 絞り:f8 シャッタースピード:1/250 フィルム:KR SLフィルター使用 撮影地:相模鉄道
星川 |
【車窓】すいた車内、窓枠に頬杖をついて、ぼんやり外を眺め。自分の姿を撮っているような気分。
■カメラ:ニコンF100 レンズ:80-200mm F2.8 絞り:f8 シャッタースピード:1/125 フィルム:TREBI100C SLフィルター使用
撮影地:紀州鉄道 学問〜御坊 |
|
小学生の時に長野県の小海線にSLを撮りに行ったのが
私の鉄道写真の始まりです。
小学校高学年の時期にSLブームに出合い、自然と鉄道写真の世界へと入っていかれた鈴木正敏さん。
「こどもはみんな小さい時には、列車などに興味があったと思います。私が小学校高学年の時期というのは、ちょうどSLブームの時でした」
と語る鈴木さん。その当時は、日本各地の路線からSLがどんどん廃止されていた頃で、SLが走っている路線には、数多くのカメラマンが集まり、特に有名な撮影スポットには三脚の放列ができたそうです。
「私はまだ小学5年生だったので、父に頼んで自宅のある鎌倉から比較的近い、長野県の小海線にSLの写真を撮りに連れて行ってもらいました」。
そして、このSLの写真を撮りに行ったことが、鈴木さんの鉄道写真の始まりでした。しかし中学・高校と休みには限りがあった鈴木さんは、地元の神奈川県内を中心に鉄道写真を撮っていたそうです。
「夏休みなど、長い休みの時は地方まで出かけていきました。最初の頃はSLなどの車両を撮影することが目的で列車で出かけていましたが、やがて単なる移動でしかなかったものが面白くなり、自分が乗った列車や『旅』そのものにも興味を持ちました。さらに被写体も、駅や車内、さらには線路脇に咲いている小さな花など、鉄道に関するいろいろなものを撮るようになりました」。
最初に撮った時から10年間は、モノクロ写真だけでした。
最初に撮影したSLから、鈴木さんの作品はずっとモノクロ写真でした。しかも、フィルム現像からプリントまでをご自身でおこなっていました。
「大学を卒業して社会人になるまで、現像・プリントを自分でやっていましたが、さすがに社会人ともなると、学生時代のように好きに時間が使えるわけではないので、撮影もモノクロからカラーポジに変わっていきました」。
そして、カラー写真にふさわしい鉄道の被写体を探し求めた結果、鈴木さんは”夜景“を撮ることを思いつきます。 |