城壁に囲まれたオビドスは、「谷間の真珠」と呼ばれている。1282年、ディニス王が王妃イサベルに町を丸ごとプレゼントしたという。
■カメラ:Nikon D3 レンズ:AF-S Nikkor 24-70mm 絞り:F2.8G ED 絞り優先オート(f11 1/25)+1補正 ISO200 ホワイトバランス:オート 三脚使用 撮影地:ポルトガル
撮影テーマを決めることで
風景の見え方が変わってきます。
撮りたい対象物がはっきりと浮かび上がります。
写真家、吉村和敏先生といえばカナダの風景を長年にわたり撮影されてきたことで有名です。カナダをはじめヨーロッパ各地を精力的に撮影され、その作品は数多くの写真集にもなっています。そんな吉村先生がここ4〜5年取り組まれているのが『日本国内の風景撮影』です。海外での活動が多い吉村先生だからこそ気づかれた日本の魅力がありました。日本をテーマにした初めての写真集への想いや、「キタムラフォトコンテスト2009秋冬」の審査をされる先生から、応募者へのアドバイスなど貴重なお話をお聞きすることができました。
※表紙及び特集ページに掲載した写真は、すべて吉村先生の作品です。
よしむら かずとし
1967年、長野県松本市生まれ。高校卒業後、東京の印刷会社で働く。退社後、1年間のカナダ暮らしをきっかけに写真家としてデビューする。以後、1年のうち約半年をカナダやヨーロッパ各国のカントリーサイドで生活し、旺盛な撮影活動を行っている。自ら決めたテーマを5〜10年かけて丹念に取材し、作品集として発表する。絵心ある構図で、光や影を繊細に捕らえた叙情的な作品は人気が高く、個展には日本全国から数多くのファンが足を運ぶ。今、最も注目されている若手写真家の一人である。2003年カナダメディア賞大賞受賞、2007年写真協会賞新人賞受賞。写真集に『PASTORAL』(日本カメラ社)、『BLUE MOMENT』(小学館)、『プンス・エドワード島 七つの物語』(講談社)、『林檎の里の物語』(主婦と生活社)、『ローレンシャンの秋』(アップフロントブックス)、『こわれない風景』(光文社)、『あさ/朝』(アリス館)、『草原につづく赤い道』(金の星社)、『光ふる郷』(幻冬舎)、『Sense of Japan』(ノストロ・ボコス)などがある。
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