いい風景写真を撮るには撮影に臨む自分の気持ちを高める必要があります。自分の気持ちを高めるひとつの方法は心地よい空間に自分を置くことです。いいお宿に泊まって、美味しいものを食べる、いい物に触れる、本物を見る・知ることが感性を高めてくれます。そのようなところに泊まらないといい写真が撮れない訳ではありませんが。アマチュアの方でもそのような意識があってもいいと思います。
お宿は舞台装置のようにきれいにできていますから、それは「楽園」に他ならないものです。その写真を観た人が心地よくなってくれたらいいなと思いながら撮影していました。写真にしたくなる面白さがお宿にはあります。
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「楽園6. 強羅花壇(箱根) 2004年」
手前は部屋の中のお風呂で、その外が露天風呂になっています。人工物と自然の調和がバランスよく取れているところで、造った人の感性が現れている場所のひとつです。温泉の軟らかいお湯と周りの自然が一体になる感じを意識して撮影。
歴史のあるお宿や、小説の舞台になったお宿などでは、そこに泊まって、食べて、お風呂に入ることで、自分がその世界に入り込んでしまえる不思議な体験ができます。
■カメラ:ペンタックス645NU レンズ:80-160mm シャッタースピード:4秒 絞り:f11 フィルム:プロビア |
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