「楽園4. モーリシャス 2003年」
ホテルのプールです。その向こう側には海が広がっています。プールと海が繋がって一体になるようにアングルを低くして撮影しました。最近はこのような施設が増えてきています。プールサイドや泳ぎながら眺めると、海はもちろん空までもが一体となって見えます。大海原の中に自分だけがいるような錯覚におちいります。このような写真を撮るには、昼間のうちにロケハンをしている時に自分で、空の色や水面の感じをイメージしておきます。  私の場合ホテルの撮影は、泊まって気に入ったホテルだけを撮影します。ホテルに泊まらずに撮影だけをすることはありません。
■カメラ:ペンタックス645 レンズ:45-85mm シャッタースピード:2秒 絞り:f8 フィルム:プロビア


「楽園」は一ヶ所だけで完結するものではありません。いろいろな所を撮って集めて繋ぎ合わせることによって、私の「楽園」も創られるし、観ている人の「楽園」も創られるのだと思います。
NPO法人 フォトカルチャー倶楽部 コミュニティ情報誌「フォトライフ四季」は、今号より巻頭特集をリニューアル。登場する写真家の代表作ともいえる魅力的な写真を掲載して、それぞれの作品に対する思いや、撮影時のエピソードなどを中心に貴重なお話をご紹介していきます。リニューアル初回となり今回は、美しく力強い作風が支持されている三好和義先生にご登場いただき、これまでに巡られてきた世界の「楽園」をご紹介いたします。
※なお、表紙及び特集ページに掲載した写真は、すべて三好先生が撮影された作品です。
みよしかずよし

1958年、徳島県生まれ。1981年、東海大学文学部広報学科卒業。同年、株式会社「楽園」を設立。13歳の時に沖縄を訪ねて以来、タヒチ、モルディブ、サハラ、ヒマラヤ、南極からチベットまで世界各地で「楽園」をテーマに撮影を続けている。27歳の時に写真集『RAKUEN』で木村伊兵衛賞を当時最年少で受賞。2004年藤本四八写真文化賞を受賞。四国八十八ヶ所の作品は切手にもなって発行された。1年間にわたり全編デジタル撮影を敢行した豪華写真集「京都の御所と離宮」を2009年12月に発行している。2010年9月「京都の御所と離宮」のポケット版を全3冊で刊行予定。(詳細は本誌7ページ)
三好和義公式サイト http://rakuen344.jp
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