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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2016.02.26【Vol.258】

クラシックカメラ話「レフレックスコレレ」

レフレックスコレレ

ドレスデンにあったカメラメーカー、フランツ・コッホマン(Franz Kochmann)が製造したレフレックスコレレ (Reflex korelle)のご紹介です。名前にレフレックスとあることからわかるように、本体内にミラーを配し、ウエストレベルファインダーで被写体を確認できるブローニーフィルム仕様の6x6判一眼レフカメラです。シャッターは横走り式フォーカルプレーンシャッターを搭載。シャッター速度は1/25~1/500 や1/1000までのもの、2秒からのスローシャッター付のものもありました。フィルムは本体小窓に表示されるカウンターもしくは赤窓を見ながら送り、同時にシャッターを巻き上げます(シャッター巻上げとフィルム送りが連動していないレフレックスコレレもあります)。

大きく分類してⅠ型、Ⅰa型、Ⅱ型、Ⅱa型、Ⅲ型というように分かれていますが、部品の形状やデザインの使用が細かく異なっていたりします。1935年ごろから発売され、1942年ごろには露出計搭載のモデルがアナウンスされ、計画されていたようですが、実現しなかったようです。戦後は東ドイツのWEFO(Werkstaetten fuer Feinmechanik und Optik)でMeister Korelleと名前を変更して1950年~1952年まで販売されました。

戦前から日本にも輸入されており、中判サイズの画面にシュナイダーのXenarやツァイスのTessarなど写りに定評のあるドイツの一流レンズが使用できたり、廉価版の3群3枚構成のレンズや、手持ちのレンズを望遠レンズへ改造できたりと、長いフランジバックを生かした交換レンズも複数用意されていたようです。一眼レフであるためパララックスがなく、長焦点レンズも使いやすく報道分野での使用や、中間リングを使用した接写撮影などにも重宝されていたようです。ただし価格は相当なもので、Tessar 80mm F2.8付きのモデルは、コンタックスやライカ同様の最高級品として肩を並べていたカメラだったことが、当時のカタログなどからうかがえます。

現在でも中古で見かけることが比較的多いカメラです。しかし製造から70年以上経ち布幕シャッターが痛んでいたり、跳ね上げミラーの劣化が著しいものもあり、しっかりと整備しなければ使用できないものも多いのが現状です。


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