#『祖父が遺したカメラで写真を』|フィルムカメラの魅力 国分真央

国分真央
#『祖父が遺したカメラで写真を』|フィルムカメラの魅力 国分真央

はじめに

皆様こんにちは!国分です。

今回はタイトルにもあるとおり、祖父が生前使っていたカメラで久しぶりに写真を撮ったので、作例も含めお見せしていきたいと思います。
また、機種自体もとても扱いやすくコンパクトカメラとしてもおすすめなので、参考にしていただければ幸いです!

キヤノン オートボーイ2 クオーツデート

今の状態です。外観はとても綺麗。
ストラップが無いので持ち手にはリボンを使っています。笑

まず、このカメラとの出会いについて軽く書いておこうと思います。

祖父は私が高校生の時に亡くなってしまったのですが、その頃の私はまだ写真を趣味にしてはおらず、私が24歳くらいになるまで仏壇の横に吊り下げたままでした。
祖母もカメラには興味がなかったようで、そのまま手付かずの状態に。

フィルムを撮るようになってから祖父の家の仏壇の横に吊り下がっているこのカメラを発見し、使い始めたのがきっかけです。

背面のデート機能は使えなくなっていましたが、その他の状態は良く綺麗で、祖父が亡くなってから誰も使っていなかったものの通電もし、今もたまに使っています。

機能としては4群4枚構成による38mm F2.8レンズ付きと、明るいレンズです。
またセルフタイマーや自動巻きでオートフォーカス、フラッシュも付いています。
コンパクトカメラとしてはとても汎用性が高く使いやすいです。

今回はほとんどの写真をKodak GOLD 200で撮影しました。

久々に持ち出して自然の中で撮影

家の周辺や、長野県高遠町を中心に撮影してきました。

このカメラを祖父の家で見つけてから、沢山使いたい気持ちも相まって20代の頃はよく使っていました。
また、この出会いをきっかけにCanonのオートボーイシリーズが好きになり、他の機種も集めていました。

最近はカメラが増えてきていたということもあり、あまり使っていなかったのですが久々に思い立って今年の春を撮影。
個人的にはCanonのフィルムカメラはKodakとの相性がいいなと感じます。

久々にフィルムを装填して「使えなくなっていたらどうしよう…」と不安が頭をよぎりましたが、きっちり撮れていてよかったです。
極度に寄り過ぎなければ半押しでピントを合わせてくれます。

街スナップとしても

街撮りやコンクリートの質感もかっちりと硬質な感じに写してくれるので、私としてはこちらの使い方(被写体)の方がお気に入りです。

レンズが少し汚れていたのもあって2枚目の写真は光源が少しふんわりしていますが、こういったアクシデントもフィルムカメラは愛しく思えます。

私にとってフィルムカメラは「うまく撮ろう」という意思よりも「この瞬間を残していこう」と思えるものなので、引き続きこのカメラが不調になるまでは使い続けていきたいです。

露出不足な写真にはなりましたが、波紋のところにちゃんとピントが合っていて、オートフォーカスの精度も申し分ないです。

もし祖父がまだ生きていたら、フィルムカメラの話が出来たんじゃないかとたまに年月を悔やむのですが、今あるこのカメラをこれからも使い続けて、日常の写真や家族写真、作品と呼べる写真を撮れたらいいなと感じています。

逆光、順光どちらも好きな写り

■フィルム:Lomography Color Negative 400
■フィルム:Lomography Color Negative 400

ちなみに逆光や順光も少し前の作例ですが載せておきます!
どちらも好きな写りで機材としても本当に使いやすいです。

もし初めてコンパクトフィルムカメラを使ってみたいという方は、お勧めしたい機材のひとつに間違いなく入ります。
フレアも派手過ぎず、どんなシチュエーションも心のままに写せるので検討している方はぜひ。
中古でもそれなりに出回っている機材なので見つけやすいと思います!

おわりに

いかがでしたでしょうか。
ご紹介したオートボーイは色々と種類があるので悩む方も多いと思いますが、ぜひお勧めしたい機種のひとつです。

今回は個人的な思い出とともにオートボーイとの出会いや、作例を紹介させていただきました。
それでは!

 

 

■写真家:国分真央
1990年 東京都生まれ。映像制作会社や写真事務所を経て独立。2020年に東京都から山梨県に移住する。書籍の表紙や広告写真、CDジャケットなど幅広いジャンルで活躍中。独特な色合いと自然が溶け込むような写真が特徴で、独自の世界観を作り上げる。近年はフィルム写真での撮影にも力を入れ、執筆活動も行っている。

 

 

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