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【コオニユリ】
■カメラ:コンタックスRTSIII レンズ:マクロ・プラナー100mm F2.8 絞り:f2.8 シャッタースピード:AE フィルム:フジクロームRVP 三脚使用 撮影地:佐賀県七山村樫原湿原(7月) |
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【キオン】
■カメラ:コンタックスRX レンズ:マクロ・プラナー100mm F2.8 絞り:f2.8 シャッタースピード:AE フィルム:フジクロームRVP 三脚使用 撮影地:熊本県阿蘇高森町(9月) |
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【キノコ】
■カメラ:コンタックスST レンズ:マクロ・プラナー100mm F2.8 絞り:f2.8 シャッタースピード:AE フィルム:フジクロームRVP 三脚使用 撮影地:福岡県北九州市菅生ノ滝(3月) |
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自然の中で咲いている山野草だから、何ひとつ手を加えることなく撮る。
「昔から写真には親しんでいたので、ブランクはあっても写真を撮ることには抵抗がありませんでした」。
以前よりご家族でキャンプなどに出かけ、自然に対しては積極的に触れ合っていたこともあり、山野草の撮影に熱中するようになるまで多くの時間はかかりませんでした。
「どのような草花でも咲いていることは必然性があると思っています。植物なので気候・風土はもちろんですが、まわりに生えている草も大事な仲間だと思っています。だから、撮影する時に手前や奥にある草や枝が邪魔になっても、手で避けたりはしません。葉を取り除いたり枝を折るなどはもってのほかです」。
しかし、後から先生にお聞きしたところ、山野草を撮り始めるまではあまり野に咲く花に興味がなかったので、知らず知らずのうちに踏みつけてしまったこともあったそうです。それ故に撮影を始めてからは自然の大切さをより強く感じているのです。
また、自然のままの姿にこだわりを持つ先生は、たとえきれいに写すことができるからといっても、レフ板やストロボなどを使うこともしません。
「いつも、ひとつの花を撮るのでも、花の周りをあっちこっちとカメラを動かし、いろいろな角度で撮るので時間がかかってしまうんです」。
毎年、花の咲く時期や咲き方も異なり、何回チャレンジしても終りのない世界。
あまりにも身近すぎて、つい見落としてしまいがちな小さな草花たち。写真に撮って大きく引き伸ばすことで、そこには肉眼では見ることができなかった不思議な表情を持った姿が現れます。まさに自然界がつくりあげた芸術作品です。
また、野に咲く花なので、その年の気候やまわりの環境に左右されるのが山野草。
「一年の中で、花たちの表情が最も輝く時期というのは、たった一日しかないんです」とおっしゃる調先生。
「現像から上がってきたフィルムを見て、もう少しこうすればよかったとか、違うレンズで撮るべきだったなどと反省し、来年にもう一度チャレンジと思っていても、気候の変化や環境の変化で、同じ場所で撮影できるとは限らないものです。ですから、撮影すればするだけ次回の課題が増えていってしまいます」(笑)
山野草の撮影から広がる、
自然風景写真の世界。
現在、調先生は山野草以外にも被写体の幅を広げられています。
「基本的に山野草が咲いている時期というのは春から秋までです。ですから冬に山野草の撮影ができないので、秋から冬にかけての滝を撮影しています」。
また、滝のほかにも山野草の撮影の時に見つけたかわいらしい被写体があるそうです。
「それは、きのこなんです。きのこというのは湿気のあるところに生えていますので、山野草の近くでもよく見かけていたんです。きのこも種類が多く、その表情はなかなか愛嬌があるんですよ」。
滝もきのこも、やはり自然がつくりあげたもの。山野草はもちろんですが、調先生が被写体として魅力を感じるものは、自然と切り離せないものばかりです。
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