【ウリボウ】6月の上旬山から子供をつれてハイキングコースへ出てくる。目線を下げるため腹ばいになりアングルファインダーを使った。小型の動物では位置取りが重要だ。
■カメラ:キヤノンEOS10D レンズ:70-200mm F2.8 ズーム RAW 太陽光モード ISO200 マニュアル 絞り:f4 シャッタースピード:1/250秒 アングルファインダー 撮影地:兵庫県芦屋市 ニホンイノシシ



【エゾモモンガ】モモンガの巣穴は冬の間に探しておく。森の中は見通しがよく小さな洞を見つけやすい。早春は活動も活発で明るい時間に撮影できることもある。観察が肝心。
■カメラ:キヤノンEOS10D レンズ:500mm F4 RAW 太陽光モード ISO200 マニュアル 絞り:f5.6 シャッタースピード:1/1000秒 三脚使用 撮影地:北海道帯広市 エゾモモンガ

───やはり、野生動物を撮影されていると、思わぬアクシデントに見舞われたこともあるのでは?

 一番印象的といいますか、恐かったのは、シマフクロウの撮影に北海道の知床に行った時です。春先で川沿いに咲き誇っているミズバショウを眺めながら歩いていたら、前方に3頭の鹿のファミリーを見つけました。その鹿を撮影しようと、しゃがんでカメラを取り出して立ち上がった瞬間に、今歩いてきた笹藪から子熊を連れた母熊が、いきなり私の方に向ってきたのです。
 多分、私が通り過ぎる前までは、芽吹いてきた植物を食べていたのではと思います。私が来たので一旦は笹の茂みに身を隠し、行き過ぎるのを窺っていたようです。ところが私が立ち止まり、しゃがんで立ち上がったのを見て、子熊を攻撃されると思った母熊が、私に向かって来たのではないでしょうか。
 その時はさすがに死を覚悟しました。私の目の前に、口から泡を吹きながら母熊が立ちふさがりました。私は動くことも出来ずにいたら、実は熊も恐かったとみえて、クルッと回って走り去って行きました。
 もう、頭も体もパニック状態でしたが、しばらくして冷静になって考えてみたら、熊が走り去った方向は、私が帰る方向でもあったのです。(笑)
 来るときは1時間半かかったのですが、帰りはよく憶えていないくらい早く帰ってきました。結局その時はシマフクロウには遭うことが出来ずにいました。とにかく帰ることで精一杯でしたから。

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