――アンティークカメラで撮影も行われていますが、仕上がりの感じはいかがですか?

 フィルムを入れて撮影をしてみると、それぞれの面白さがあります。それは、先ほども言いましたように、どんなカメラでもそれぞれに味わいがあるということです。それぞれの時代で、最先端のものであったわけですから。
 しかし、中にはカメラの機能としては正確でない場合もあります。ですから、シャッタースピードが表示通りに切れているかは音で判断します。また、露出も勘で決めています。当然、現代のハイテクカメラとは仕上がりが違います。
 でも、それはそれでアンティークカメラの”味“として受け止めています。アンティークカメラを、現在のカメラのように、「写す道具」として使ってはいけません。あくまでも趣味のひとつとして、遊び心で使うのが正しい楽しみ方です。

【浜辺の家】ロシアン中判一眼レフ、キエフ60型。これは東独のペンタコンシックスのコピー。無骨だがしっかりと写る。ロシアンカメラもなかなか面白く、比較的安価である。
■カメラ:キエフ60 レンズ:ボルナ80mm F2.8 シャッタースピード:1/60 絞り:f8 フィルム:E100VS  手持ち撮影





【タンクローリー】ヤシカフレックスとリコーフレックスは、大衆二眼レフの代表格。これはヤシカフレックスで撮った。6×6判の真四角なサイズが美しい。
■カメラ:ヤシカフレックスC レンズ:ヤシコール80mm F3.5 シャッタースピード:1/100 絞り:f16 フィルム:E100VS 手持ち撮影





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