【流氷接岸】流氷が接岸したとのニュースを聞いて網走に向かった。能取岬の断崖に立つと、鋭く尖った北風が頬を刺してきた。眼下のオホーツクは一面流氷で閉ざされて、洋上には知床連山が望めた。平面的な被写体に岬とその影を構成することによってアクセントをつけた。
■カメラ:リンホフマスターテヒニカ レンズ:ニッコール210mm 絞り:f32 シャッタースピード:1/2秒 フィルム:フジクロームベルビア PLフィルター 三脚使用 撮影地:北海道網走市

 

年間220〜250日はクルマで寝泊り。車内の居住性は非常に大事です。

――撮影用に改造されたクルマに乗って一年の半分以上は日本中をまわられているそうですが、どのように撮影されているのかをお聞かせください。


 大判カメラの場合、どうしても機材が多く、クルマでないと移動できませんし、自然風景を相手にしていますので、いつ状況が変わるかわかりません。雨が降っていても突然陽が射すこともあります。ですからなるべく撮影現場の近くに居ることが重要です。
 クルマを使う前はもちろん宿に泊まっていたのですが、何度もいいシャッターチャンスを逃しました。自然風景を本格的に撮るにはクルマでの寝泊りは不可欠だと思います。
 最初はワンボックスカーを改造したクルマだったのですが、徐々に大きなクルマになっていきました。現在のクルマで3代目です。それは快適な居住空間を求めた結果なのです。
 現在はクルマで生活していても何の不自由も感じません。以前ですとお風呂に困りましたが、今は日帰り温泉がどこの街にもありますのですごく助かっています。そして寝場所には全国各地にある道の駅の駐車場を利用すれば、移動にもとても便利です。
 1回出かけると、場所にもよりますが、2週間から40日位は帰ってきません。年間220〜250日はクルマで寝泊りしていることになりますので、クルマの中の居心地を良くしておかないと撮影で粘る気になれません。それ故にクルマの居住性は非常に大事なのです。

――本日はお忙しいところを、ありがとうございました。



 


 

 当サイトに掲載されている写真・テキスト等を無断で複製・転載することを禁じます。