先日の銀座・和光での仏像写真展「極楽園」では“襖”を意識して展示しました。それは両面から観られることにポイントを置いたもので、壁面に掛けるのではなく、天井から吊るして展示したのです。さらに、プリントも阿波和紙を使用しました。ライティングも作品全体にフラットにあてるのではなく、作品の中のポイントにあてる。それにより金色の見え方が変わり、それぞれの仏像が持つ魅力を強調できたのではないかと思います。
アマチュアの方でも作品を展示する時は、ピンで留めて展示するよりは額縁に入れた方がいいです。さらに額縁もテーマに合わせて考えてみてください。展示方法や額縁のイメージをつくるのには、日頃からいろいろな展覧会や美術展などへ足を運び、展示方法を観て参考にするのもいいと思います。
和風にするのか洋風なのか。近代的な感じにするのかクラシック風なのか。普段から写真を撮ることだけではなく、作品をどのように見せたらいいのかということも考えておく必要があります。
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朝日が山肌を照らすと同時に湖面に映り込んだ戸隠連峰。うっすらとかかった霧がゆっくりと動いている。日本の美しさを実感した。
■カメラ:リンホフマスターテヒニカ4×5 レンズ:ローデンシュトック150mm シャッタースピード:1/2秒 絞り:f32 フィルム:ベルビア 撮影地:長野 戸隠村鏡池 |
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