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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2013.05.24【Vol.117】

カメラのマウントの話

一眼レフやミラーレス一眼といったレンズ交換ができるカメラを使用していてマウントという言葉を一度はきいたことがあると思います。以前マウントアダプターの話で出てきたようにカメラボディーとレンズを取り付ける主に金属でできたボディー側の接合部分のことをマウントといいます。

現在デジタル一眼カメラを製造しているのは日本のメーカーが殆どですが、それらメーカーごとにマウントの規格(サイズ)が異なります。一部ミラーレスカメラで採用されるフォーサーズマウントに関して言えば共通規格のように、複数のメーカーが採用し、交換レンズの互換性が得られるように設計されていたりします。

規格化されたレンズマウントが現れたのは1900年代に入ってからで、有名なものにライカスクリューマウントやエキザクタマウントなどがあります。ねじ込み式とも呼ばれるスクリューマウントは設計が容易で、ピッチや内径の異なるさまざまなマウントが開発されました。ただし、しっかり固定するまで何周もぐるぐるとねじ込む必要があり、レンズの着脱に時間がかかるという欠点、そしてカメラ側とレンズを機械的、電気的に接続する機構を備えることに大きな制約が出てしまうことなどから、現在発売されているカメラで採用されることは殆どといっていいほどなくなりました。

一方バヨネット式といわれる内爪で引っ掛けて固定するタイプはレンズをひねるだけで固定でき、着脱が容易かつボディー、レンズ相互の通信機構を設けるのにも適したマウントになります。キヤノン、ニコン、ペンタックス、ソニー、フォーサーズマウントなど現在のデジタルカメラはすべてバヨネット式のマウントが採用されています。

実はこのレンズマウントがカメラの進化にとって大きく影響しました。特に1950年代後半からレンズ交換に有利である一眼レフの開発に力を注いだ日本のカメラメーカーにとって、各社オリジナルのレンズマウントを開発し、レンズやボディーをトータルで設計するシステムが整ったからこそ、今では日本のカメラが世界中で使われるようになったのです。単にレンズマウントといってもカメラの機構としてこれほど独創性に優れたとても魅力ある部分はないかもしれません。さまざまなメーカーのレンズマウントを眺めるだけでもカメラの歴史を知ることができます。


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