種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2013.05.17【Vol.116】
テーブルフォトといって家庭内にある小物やアクセサリーを撮影することがあります。 昔から室内で静物をモチーフとした写真はたくさん撮影されてきましたが、近接撮影になると、露出の計算や視差の調整などが面倒で手軽には撮影できませんでした。ただし、露出計内蔵の一眼レフが普及してからは、近距離撮影が一段と楽に行えるようになり、趣味で写真を撮影する人でも手軽に小物撮影ができるようになりました。
また、マクロレンズなど交換レンズの種類が増えたことで一層身近に撮影できる被写体になったのでしょう。細かいことを言えば厳密なライティングによって影や映り込みを調整して撮影する「商品撮影」と同じくくりになるのかもしれませんが、より手軽に、家庭にある機材や照明で簡単に撮影することを特にテーブルフォトと分けて呼んでいるのかもしれません。
実際に撮影する場所は主に蛍光灯の下、レースのカーテン越しといったところになります。 そして家庭にある机やサイドボードなど、ちょっとした台の上に小物を置いて撮影します。デジタルカメラで撮影すれば色の隔たりを気にすることなく撮影できて便利です。WBで色味を調整するわけですが、大抵の場合オートWBできれいに撮影できます。カーテン越しで撮影するとどうしても背景の明るさに露出が引っ張られて露出アンダーになってしまいますのでプラス2ぐらいの補正で前後していくといいでしょう。
また、室内での撮影ですので、三脚でしっかり固定しフレーミングに注意しながら撮影します。カメラの位置からでないと実際に写真に写る被写体への光の当たり方や影の位置がわかりません。用意しておくと便利なグッズはレフ板やディフューズボックスなどで、キタムラのネットショップでも購入可能です。自作のレフ板(アルミを張った板や白い紙、鏡)などでもOKです。