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新緑の黄緑と桜の対比が目をひいた。同じボリュームになるように構図を決めた。少し逆光めで花曇りの日に。
■カメラ:リンホフマスターテヒニカ4×5 レンズ:ローデンストック300mm 絞り:f32 シャッタースピード:1/2秒 フィルム:フジクロームプロビア100F 撮影地:山形県羽黒町羽黒山参道の桜 |
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幹回りが8mという老巨樹。晴れているより曇っている時のほうがシャドー部のディティールを出すことができる。国の天然記念物。
■カメラ:リンホフマスターテヒニカ4×5 レンズ:フジノンT400mm 絞り:f32 シャッタースピード:1/2秒 フィルム:フジクロームプロビア100F 撮影地:山形県長井市伊佐沢の久保桜 |
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屋久島・富士山・四国八十八ヶ所と撮影して、日本人の文化面のルーツを考えると、中国にたどりついた。
―――最近、先生は中国の世界遺産や上海など、中国での撮影を多くされていますが、そのきっかけはどのようなことだったのでしょうか?
昨年一昨年と、四国八十八ヶ所を、空海が求めた「楽園」「理想郷」というテーマで撮影してきました。その時に感じたのは、遠い昔に中国のさまざまなことを、空海が日本に伝えてきていたということ。そのことからも、空海と縁が深い中国という国に対して興味が湧いてきたのです。
また、日本ユネスコ協会からの依頼で日本の世界遺産を撮影したので、中国でも数多く残っている世界遺産には関心がありました。世界遺産には「自然遺産」と「文化遺産」があるのですが、中国では千年・二千年前のものが、つい最近できたような感じで残っているのです。その雄大で美しい風景は、まさしく空海が直接見たであろう、または直接ではないけれど、誰かに聞いたであろう風景なのではと思い、訪ねて撮影することにしました。
先日も兵馬傭の撮影をしてきたのですが、掘り出した直後の兵馬桶には彩色されていた跡が残っていたんです。2〜3日すると消えてしまうそうですが、そのような時にでもカメラを通して被写体を見て、ピントを合わせたところに自分の気持ちがいきます。また、何千年という年月を経てきているので、被写体からも何か語りかけてくるものを感じます。そのことは、カメラ無しで鑑賞する行為とは全然違います。
やはり、カメラを通して見ることによって自分に入ってくるものや、自分で理解できることなど、カメラがあるからこそ感じられるものは、すごく大きいと思います。
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