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【秋のカナディアンロッキー】すっきりと青く抜けたカナダの空。遠景もキリリと立ち上がって、湿度が全く感じられない。そんな光景を、PLフィルタ−を使い、フィルムで美しく捉えてやる。
■カメラ:ペンタックス645N レンズ:SMCペンタックス645 80-160mm F4.5 絞り:f22
AE フィルム:RVP PLフィルター・三脚使用 撮影地:カナダ・バンフ国立公園 |
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―――先生は日本以外にも、特にヨーロッパなどの作品を多く残していらっしゃいますが、風景としての質的な違いなどはお感じになりますか?
ヨーロッパで撮影を続けていて、見えてくるのは自然に対する人々の関わり方の違いです。
私は自然風景を追いかけて、スイスやオランダなどに何回も出かけていますが、国ごとに自然に対する意識の違いがあることを感じます。
例えばスイスですと、起伏の激しい自然の地形の美しさを活かして、観光に役立てようと長年努力した成果として、あの美しい風景があるんですね。
逆にオランダなどは、「オランダの土地は自分たちが作った」と言われるように、本当の自然風景というものはあまり無いんです。あそこは人間が干拓によって作り出した土地ですから。
どの国も、そこに住む人々がそれぞれの地域を愛し、努力を積み重ねたことによってその地域独自の風土が生まれてきたんです。
どの土地もその住民がその風土を愛することができないと、人が見て「優しい」とか「美しい」風景にならないのではないかと思うんです。 |