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種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2015.03.20【Vol.210】

クラシックカメラ話 BESSA II(ベッサII)

BESSA II

BESSA(ベッサ)とはフォクトレンダー社が1929年から1950年代半ばまで販売した蛇腹折りたたみ式カメラのことで、長い販売期間の中、数多くの種類がリリースされました。距離計が搭載されたモデルを特にRF BESSAとするようで、このレンジファインダー搭載のベッサについては日本ではスーパーベッサと呼ばれることもあるようです。

今回ご紹介するモデルは1950年代(1949年とする資料もあります)に製造されたBESSA IIです。使用フィルムはブローニーで6x9フォーマットで撮影できます。搭載されたレンズは焦点距離105mmのColor-Skopar F3.5 、Color-Heliar F3.5 、Apo-Lanthar F4.5の三種類。Apo-Lanthar F4.5に関しては製造台数が極めて少なくレアアイテムとされ高値で取引されています。

BESSA IIは製造年代によって細かい変更が加えられ6つのバリエーションが確認されており、6x4.5のフォーマットでの撮影も可能なタイプもあります。当初はコンパーラピッドシャッター(1/400まで)が搭載されていましたが、1952年からはシャッターがシンクロコンパーに変更になりました。また、カメラ上部にアクセサリーシューを取り付け可能になったり、またはアクセサリーシューが搭載されたモデルも存在します。

実際使用してみると不便な点も多く、一眼式距離計ですが、ファインダーは小さく見えずらい、距離調整をカメラ上部のノブで行うのでカメラを保持しにくいなど仕様上の欠点が見られます。また、フィルム送りは赤窓式で自動ストップ機構は搭載されていないので、二重写しや空送りの注意も必要です。ただ、写りの良し悪しには言及できませんが、唯一、6x9の大きな画面サイズでフォクトレンダーの往年の銘玉といわれるレンズ描写を楽しめるということは最大のメリットなのかもしれません。また、当時の最高機種であるプロミネント同様のボディーデザインはシンプルでかっこよく、人気のあるクラシックカメラの一つです。


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