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レンズを向けたら若いご婦人が頬笑んでくれたが、それはいかに多くの観光客が訪れるかという証なのである。
■カメラ:ライカR7 レンズ:タムロン80-200mm 絞り:f4 シャッタースピード:オート フイルム:E100VS
撮影地:タンザニア マサイ部落 |
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ブッシュマンの人たちが、三々五々集まってきて日陰に座り込んで、人懐っこく見つめていた。
■カメラ:キヤノンEOS-1 レンズ:EF70-200mm 絞り:f4 シャッタースピード:オート フイルム:E100VS
撮影地:ボツワナ ブッシュマンの部落 |
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青空に向かって伸びたユーカリの樹木、白い幹と緑色の葉が美しく輝いていた。
■カメラ:ペンタックス645 レンズ:45mm 絞り:f8 シャッタースピード:オート フイルム:SRS
撮影地:オーストラリア ケアンズ郊外 |
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空中の一角でホヴァリングするヤマセミ。白黒の斑模様が輝いていた。
■カメラ:キヤノンNF-1 レンズ:FD500mm 絞り:f4.5 シャッタースピード:オート フイルム:PKR
撮影地:インド ランタンボール国立公園 |
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日本ほどアマチュアカメラマンが熱心な国はない。しかし、もっと自分で被写体を発見する喜びを知ってほしい。
―――日本のアマチュアカメラマンに関して、先生の目にはどう映っていらっしゃいますか?
とにかく熱心ですね。三脚を立ててじっと被写体を狙っている人が多いというのは、ほかの国ではないんじゃないでしょうか。
僕は日本では基本的に土日は撮影をしませんから、あまりアマチュアの方に出会うことはないのですが、知り合いが誘ってくれて、アマチュアの方々とバスで撮影に出かけることがあります。そういう時に見ているとみなさん熱心ですよ。
しかも一つ一つの作品を見ても、プロでもかなわないような写真を撮ってる方もいらっしゃいます。ほかの国のアマチュアと比べてレベルも高いと思います。
ただ、素晴らしい撮影ポイントが紹介されると、多くのアマチュアカメラマンがそろってそこへ出かけて撮影をする。一つのところへ集まってしまうという傾向があるように思います。
あるカメラ雑誌の編集長と話をしたときも、「読者は自分が行って同じようなカットを撮影できる場所に興味がある。紹介記事と同じ場所で撮ったことで満足する人が多い」というようなことを聞きました。
―――海外のアマチュアカメラマンではそういった傾向はあまりないとお感じですか?
もちろんコンパクトカメラを持って、気軽にスナップ写真を撮ったり、パートタイムで、仕事と写真を両立している人はたくさんいます。
しかし、一つのところに集まって三脚がズラッと並んでいるという光景は見たことがないですね。
確かに巨木などある程度特徴のある被写体は、その現場まで足を運ばなければ撮影できないかもしれません。しかし、モチーフを限定しなければ、自宅の庭から世界まで、遠くばかりに目を向けなくともどこにでも被写体はあります。
ぜひ、もっと自分で被写体を発見する喜びを知ってほしい、自分ならではの表現を模索してほしいと思っています。
デジタル写真で、いつか全倍よりもっともっと大きなプリントができるようになるために。
―――近年ではデジタルカメラでの作品を発表する写真家も見受けられるようになってきました。先生のデジタル写真に取り組む姿勢などをお聞かせください。
やはり時代的にデジタルカメラが主流になってきていますから、デジタルカメラを知らないというわけにはいかないですよね。海外へも持って行って、積極的に撮るようにしています。
そうして少しずつ勉強のつもりで撮影してきたものが、ここにきて僕なりにまとまった知識として確立されてきました。
例えばある情報誌の連載で、デジタルカメラでの作品を発表し始めて、もう5〜6年経つんです。
何もやっていなかったら、RAWだTIFFだという話もできないわけです。
例えば今までならJPEG画像で十分だと思われていたものが、大伸しするならRAW形式で撮影、という流れになってきています。そうなれば今度は現像の知識が必要になるわけですよね。
私はプリントして展示をするなら、全倍だけでなくもっともっと大きいものをやりたいと思っているので、いつかデジタル写真の作品でそういう展示ができるようになるときのために勉強しています。 |