色鮮やかな風景を収めよう!花をキレイに撮る方法
2012.04.03 UP
花の撮り方をプロのカメラマン監修のもとレクチャーします
寒い冬が終わり、ポカポカ陽気の春がやってきました。
色とりどりの花がつぼみを開きはじめ、なんだかウキウキしてくる季節です。
今回は、美しく咲き誇る花々を、そのままの状態で写真に残す撮影法を解説します。
寄りで撮る場合は「逆光」を利用すべし
花の写真を撮るときは、青空が広がる晴れの日がおすすめです。
空から降り注ぐ太陽光をうまく利用することで、普段とはひと味もふた味も違う写真が撮影できます。
まずは、花に寄った写真を撮る場合。
ポイントは、太陽に向かって構え、「逆光」になるように撮ること。
逆光の状態にすることで、光が花びらを透過し、花びらが重なっている部分だけ色が濃くなり、立体感が出るんです。
また、花にも透明感が生まれ、ふんわりとした優しい印象の写真になります。
逆に太陽を背にして撮ると、花全体に影ができ、色味がくすんでしまうので、注意しましょう。
桜の木を撮るときは「太陽を背に」
お花見シーズンに欠かせない桜。
思い出を残すため、満開の桜を撮る人も多いでしょう。
桜の木を撮りたい場合は、先ほどとは逆に、太陽を背にして撮るのがポイント。
というのも、逆光で目線より高い位置のモノを撮ると、光が強すぎて撮影したいモノが暗く写ってしまうんです。
太陽を背にして撮れば、強い光に左右されることはありません。
また、桜の木が太陽光に照らされるので、明るい写真が撮影できます。
構図も少しだけ凝ってみましょう。
写真の下半分に桜、上半分に青空を入れるように撮ると、少しこなれた印象の風景写真が撮れます。
このときも、太陽を背にすることが重要。
空は太陽に近いほど白っぽく、遠くなると青さが増します。つまり、太陽の逆を向くと清々しい青空が撮りやすいというわけです。
「ビニール傘」を使って春らしい淡~い写真に
快晴の日は、光が当たる部分と影ができる部分がはっきりと分かれ、ダイナミックな写真を撮りやすくなります。
ただし、コントラストが強いと、ハツラツとした印象で夏っぽい雰囲気になりがちです。
せっかくなら、春らしい穏やかな雰囲気を表現してみるのはいかがでしょうか。
そのために用意するものは「半透明のビニール傘」。
もちろん、傘でなくても半透明のものであれば問題ありません。
花に当たる光を、半透明の傘で遮ったら、あとは撮影するだけ。
半透明のもので遮ると、光が拡散し、花やその周囲に均等に光が当たり、影が減ります。
そうなることで、やわらかさがありながら鮮やかな色だけが浮かびあがり、花が主役の淡い写真が撮れるんです。
一度試してみると、写真の違いに驚くはずですよ。
撮影を終えて・・・
色とりどりの花が咲くこの時期は、写真を撮るのも楽しくなりますよね。
花も、大きな木から生垣、花壇と、咲き方や場所もさまざまなので、撮り方をいろいろ試してみるのもおもしろいですよ。
たとえば花壇なら、咲いている花の高さでカメラを構えると、写真の奥の方まで花が並び、おとぎ話のようなかわいらしい写真が撮れます。
スマートフォン片手にお散歩して、きれいな花を見つけたらパシャ!
そんな穏やかな休日もいいものですね♪
<監修カメラマン> 片桐圭さん