光の種類と表情を知って写真を演出する
2013.10.15 UP
写真の印象は「光」で決まります。また、光の向きや性質を知っておくと、写真を撮るときの光の状況に応じて綺麗に写真が撮れるようになります。また、光の状況を利用して写真のアイデアに幅が生まれます。
光の表情「かたい光」と「やわらかい光」
光には「かたい光」と「やわらかい光」があります。晴天の午後のような強い光の下で撮った写真の影は濃くなり、光と影の明暗差がはっきりしたメリハリのある写真になります。このような状況の光の質を「かたい光」といいます。逆に「やわらかい光」とは直射日光が入らない窓越しやレースのカーテン越しなどのように、影がふわっとして明暗差がはっきりしていない優しい印象の写真になる光です。料理や雑貨のようなテーブルフォトには、この「やわらかい光」が似合います。
光の向きを知ろう
被写体の当たる光の方向が変われば影の方向が変わります。被写体に対して正面に光源がある場合は影が出来にくくなります。これが順光で、その逆が逆光です。逆光での撮影はレフ板やそれに変わる白い紙や布、発砲スチロールなどを使用することで、暗くなりがちな被写体を明るく撮ることができます。また、サイドからの光は被写体の影を利用して、立体感のある写真を撮影するには良い光といえます。それ以外にも光と影の向きを表すものがあります。それらの光と影の関係を知っておくことは、写真を楽しむうえで、とても強い武器になります。
順光は、被写体全体に正面から光が当たっているので、影は正面には影はできませんが、被写体の後ろ側にできます。逆光は順光とは逆に手前に影ができ、被写体の正面は暗くなってしまっています。サイドからの光は、光が当たっている部分とそうでない部分ができているのが分かります。
スマホの弱点を利用して逆光のフレアを入れる
スマホのカメラの多くは逆光に弱く、フレアが大きく発生します。これはスマホカメラの弱点ではありますが、このフレアを活かすことで、光に包まれたような演出の写真を撮ることもできます。
スマ☆テクは、スマートフォンのカメラで美しく写真を撮るためのテクニック集「スマフォトテクニック」の内容の一部を掲載しています。もっと詳しく知りたいという方は、本を手にしてみてくださいね。アプリの紹介やデータの管理術など、お役立ち情報がもりだくさんです!
著者プロフィール
黒田智之(くろだともゆき)
LOCUS. AND WONDERS.(ローカス・アンド・ワンダーズ)
1971年生まれ。LOCUS. AND WONDERS.代表。東京都出身。映像制作会社等を経て、現在フリーのクリエイター。近年はiPhoneをはじめとするスマートフォンのカメラ関連書籍の執筆、スマホ 写真関連セミナーの講師も行っている。
『美しく撮るスマフォトテクニック』(FOM出版刊)をはじめ、多数の執筆書籍がある。