HDR機能を利用する
2013.12.17 UP
HDR(ハイダイナミックレンジ)機能は明るい部分と暗い部分の差が大きいシーンで、明るい部分と暗い部分の極端な差を軽減し、白飛びや黒潰れのない写真にするための機能です。
HDRとは
HDRの仕組みは、露出(明るさ)の違う写真を複数枚連続で撮影し合成するもので、通常の撮影に比べて広いダイナミックレンジ(明るさと暗さの幅)を表現することが可能になります。
HDR機能が有効な場面
HDRは作例のように、明るい場所でも強い光と影が存在する場合に有効な機能です。左の作例の写真はHDRをオフにしている状態ですが、明るいところが飛んでしまっています。HDRをオンにしている右の作例では白飛びを起こしていません。
ちょっと暗い程度ならLED フラッシュよりHDRが有効
少し顔が暗いと思う程度なら、AEロック(露出の固定。iPhoneであれば、画面に映る被写体を長押し)を使用しHDRで撮影した方が自然な明るさになります。LEDフラッシュを使った右の作例のように、カメラ側で被写体が明るすぎると認識してしまい暗めになっています。
HDR機能をもっと知る
HDR機能がうまくいかない場面
明るさと暗さの差がない被写体の場合には、HDRは効果的ではありません。また、全体的に十分に明るい被写体の場合にHDRをON にすると、通常に比べ階調は表現されますが、逆に暗めの写真になる場合があります。
HDR機能を逆手にとった撮り方
連続撮影をして合成するHDRでは動きの速い被写体に対しては向いていません。逆にこれを利用すると撮影条件によっては、スローシャッターで撮影したような被写体が流れたた効果や被写体が歪んだりする効果が得られます。
スマ☆テクは、スマートフォンのカメラで美しく写真を撮るためのテクニック集「スマフォトテクニック」の内容の一部を掲載しています。もっと詳しく知りたいという方は、本を手にしてみてくださいね。アプリの紹介やデータの管理術など、お役立ち情報がもりだくさんです!
著者プロフィール
黒田智之(くろだともゆき)
LOCUS. AND WONDERS.(ローカス・アンド・ワンダーズ)
1971年生まれ。LOCUS. AND WONDERS.代表。東京都出身。映像制作会社等を経て、現在フリーのクリエイター。近年はiPhoneをはじめとするスマートフォンのカメラ関連書籍の執筆、スマホ 写真関連セミナーの講師も行っている。
『美しく撮るスマフォトテクニック』(FOM出版刊)をはじめ、多数の執筆書籍がある。