「LINE」の開発元・NHN Japanさんにお邪魔してきました!(前編)
2012.09.11 UP
(お話をうかがった人)
金子智美さん/NHN Japan ウェブサービス部 事業戦略室 マーケティングコミュニケーションチーム PR/ユーザーコミュニケーションスタッフ
無料通話やメールはもちろん、キュートなキャラクターの「スタンプ」など、楽しい機能が満載のアプリ「LINE」。友人や家族、はたまた会社の上司まで、身近な人との密接なコミュニケーションに便利ですよね。
今回は、「LINE」の開発スタッフさんに、誕生のきっかけやリリースから現在までの経緯、大人気の「スタンプ」についてもお聞きしちゃいました!
アプリについて
LINE
¥無料
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カテゴリ | iPhone,iPad:ソーシャルネットワーキング Android:通信 |
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更新 | iPhone,iPad:2012.08.13 Android:2012.08.30 |
サイズ | iPhone,iPad:32.7MB Android:14MB |
言語 | 日本語、中国語、英語、インドネシア語、韓国語、マレー語、タイ語、トルコ語 |
販売業者 | NAVER JAPAN © NAVER Japan |
条件 | iPhone,iPad:iPhone、iPod touch および iPad 互換 iOS 4.0以降が必要 Android:Android2.1以上 |
対象年齢 | 全年齢 |
“大事な人と直接連絡がとれるツール”として開発
――最初に、「LINE」開発のきっかけを教えてください。
金子さん(以下、金)「企画が発足したのは2010年末くらいです。当時、日本でも『Twitter』や『Facebook』の認知度が高まったころで、周囲の人とコミュニケーションがとりやすい環境になってきていました。ただ、フォロワーが増えすぎたり、フォロワーでない人でも投稿が見られたりと、気兼ねなく話せない状況にもなってきていたと思うんです。その反面、世界的には『カカオトーク』など、グループの人同士だけで通話やメールを行うサービスがじわじわと広まっていました。そこで、グループ内だけでのやりとりができる、スマートフォンに特化したコミュニケーションサービスを作ろうという話になり、企画が始まりました」
――情報を全体に公開するSNSと違って、制限されたグループ限定というのは「LINE」の特徴ですよね。開発中のエピソードはありますか?
金「開発は2011年の年明けから始まったんですが、3月の東日本大震災が大きく影響しました。地震が起きたとき、皆さんも大事な人に連絡がとれなくて困ったと思うんですが、開発スタッフも同じ状況だったんです。友達とは『Twitter』や『Skype』で連絡がとれても、親や親戚はどちらも登録していないから連絡がとれない。そこで、“大事なときに大事な人と直接コミュニケーションをとれるサービス”は絶対に必要だと確信を持ち、予定より早くリリースすることに決まりました。4月半ばから再開し、急ピッチで開発を進めて、6月末にリリースしたんです。もともと搭載しようとしていた機能を減らして、最初は無料通話だけでリリースしました」
「今は、普段から母とLINEでやりとりしてます。
『今日の夕飯なに?』とか(笑)」と金子さん
インパクトのあるCMで一躍人気アプリに成長
――ユーザー数が全世界で6000万人を突破しましたが、これまでユーザー数は順調に伸びてきたんですか?
金「日本国内でのユーザー数は、現在2800万人くらいで、最近は3週間で500万人くらい増えている状況ですが、最初は順調ではなかったですね。リリースして、すぐに人気が出たわけではなく、なかなか広まらなかったのが実情です。ただ、特にプロモーションをしたわけではないのに、海外ではすぐに広まっていったんです。8月くらいまで機能は無料通話だけだったんですが、それがまず中東で広まり、10月にメール機能とスタンプを追加したタイミングで、東アジアやタイ、台湾、香港を中心に伸びていきました」
――なぜ、海外の方が先に人気が出たんでしょう?
金「スマートフォンの所有率は、日本よりも中東や東南アジアのほうが高いんです。スマートフォンを持っている人が多いので、自然とダウンロード数も上がったんだと思います。これはあくまで予想ですが、中東などは異性との交流に対して日本ほどオープンではないので、そういう部分で活用されているのかもしれません。また、通話とメールという世界共通の機能なので、海外でも抵抗なく使われているんでしょうね」
――では、日本でユーザー数が伸びたのはいつ頃でしょうか?
金「昨年11月に放送したCMの効果は大きかったですね」
――ベッキーさんが友達と長電話していたCMですね。確かに、あのCMはインパクトがありました。「無料ってどういうこと?」って。
金「それまで『LINE』をまったく知らなかった人たちに、知ってもらうきっかけになりましたね。また、それまで使っていた人たちも、友達や家族に勧めやすくなったようです。そこから一気にスパークして、今に至ります」
文字だけでなく、スタンプを送って賑やかに楽しめるのが「LINE」の魅力。日本はもちろん、アジアや中東でもスタンプの人気は高いそう
「スタンプ」で会話を和やかかつスピーディーに
――「LINE」といえば、忘れてならないのが「スタンプ」ですよね。
金「そうですね。開発当時、『Skype』や『カカオトーク』など、無料で音声通話やコミュニケーションが楽しめるサービスはいくつかあったので、『LINE』ならではの部分を出そうと試行錯誤したんです。その中で、ユーザーさんからもっとも反響が大きかったのがスタンプだったんです」
――なぜ、絵文字や顔文字ではなく、個性的なキャラクターを大々的に載せようと思ったんですか?
金「開発中に、『押したらすぐ送れて、それだけで意図が伝わるものがあるといいね』という話が出たのがきっかけです。絵文字や顔文字は、文章とセットで使うものというイメージがありますし、それだけだと意味や感情を伝えづらいと思うんです。その点、スタンプはそれぞれが表情豊かで、細かい感情も表現されているので、それだけで会話に組み込めるんです。ちなみに、現在は有料のスタンプも含めて2200種類以上用意しています」
――スタンプの魅力って何でしょうか?
金「会話をスピーディーに進められますし、それ以上に会話を和やかで楽しくしてくれます。主婦のユーザーさんで、旦那さんとのやりとりに『LINE』を使用されている方から『ケンカが減った』という声をいただいたことがあります。旦那さんが『帰りに飲みに行く』と連絡するときに、クマが謝っているスタンプも一緒に送ってくるそうです。急な飲み会報告でも、そのスタンプを見ると奥さんもイライラしないで済むようです」
絵をタップするだけで簡単に送れる「スタンプ」。スタンプショップでダウンロードして、お気に入りを見つけよう♪
丸い顔とコロコロ変わる表情がかわいい「ムーン」、クマの「ブラウン」とウサギの「コニー」といった
オリジナルキャラクターも大人気で、フィギュアなどのグッズも展開!
あとがき
今回は「LINE」の開発過程についてお聞きしました。次回は「LINE」最新事情をお聞きしちゃいます! 意外と知らないおもしろい使い方から、スマートフォンライフを充実させてくれる便利機能まで、一挙にご紹介するので、楽しみにしていてくださいね。
- ※掲載されている製品・サービスは、2012-09-24 現在の情報になります。
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