修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2017.06.23【Vol.1471】
頂き物で不具合があり放置してありました。Paxの修復が上手くいきましたので挑戦してみたのです。
鏡筒部を固定している4本のネジを外しますと本体より分離しました。
固定環を外すとヘリコイド部とシャッター機構部とに分かれました。
品質の悪いグリスが固まり回転しないのです。
直進ネジを除き、溶剤と加熱で固着グリスを緩めると外ヘリコイドが若干回転し、終端位置と理解し、マジックで印を付けます。
外ヘリコイドと中ヘリコイドは一体仕様でした。しかし内ヘリコイドに直進用の板を蝋付されています。内ヘリコイドを反時計方向に回転すると終端位置となりマジックで印を付けます。
おのおのの線条の固着グリスを洗い流し、新たなグリスを塗布し組み立てます。
シャッター制御部を開けてみました。あ~れ!Paxのシャッター制御部と似通った構造をしています。専門のシャッター機構部製造メーカーがありましたでしょうか?
汚れを拭い取り、作動部に適量を注油します。
巻き上げノブと巻き上げ軸はピンを差し込み固定されています。
汚れも落ち、ニッケルメッキの暖かい輝きを取り戻しました。錆で外せなかった被せフィルターはCRC5-56のお陰で外すことが出来ました。専用であれば稀少なフィルターですね。