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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2017.07.14【Vol.1479】

SEKOR 80mm 1:3.7 編(油分の湿潤酷し)

SEKOR 80mm 1:3.7

焦点用・撮影用の締付環を外します。
化粧板の8本のネジを外し分離して、シンクロターミナルの半田を外します。

SEKOR 80mm 1:3.7

絞り値ノブを分離するとシャッター部を分離することが出来ます。

SEKOR 80mm 1:3.7

前・後群レンズを分離します。

SEKOR 80mm 1:3.7

花丸環を外しますと絞り値環・シャッター秒時環と両者を合わせる指標環が外れます。
秒時カム環にはシャッター秒時のクリック板が交合しています。

SEKOR 80mm 1:3.7

コパル製シャッターは、シャッター収納部屋と秒時機構部を裏側より4本ネジで止めています。
その内の1本が貫通ネジ仕様であり、シンクロ端子バネの一端の懸かりを兼用しています。

SEKOR 80mm 1:3.7

4本のネジの仕様は全てに違いがあります。
貫通ネジは説明済みですね。間違いが起きるのがレイヤー画像の2本のネジです。
大きな違いはネジ頭の厚みですね。左側の厚みあるネジは、シンクロM-X切り替え環が乗り越えないように厚みを付けているのです。ここのところは組み込み時に注意が必要です。

SEKOR 80mm 1:3.7

シャッター収納室と秒時制御部とに分かれます。

SEKOR 80mm 1:3.7

絞り羽根押え板を外しますと、絞り羽根が現れます。油分で張り付いています。

SEKOR 80mm 1:3.7

絞り羽根の油分の湿潤が酷いので絞り値カム盤を外してみました。
故意に油分を注したようです。再び絞り羽根が湿潤しないよう洗浄しました。
尚、絞り値カム盤を組み込む際には位置がありますので、外す前に印を付けます。
間違いであれば180度ずらせば正しく絞り羽根を納めることが出来ます。

SEKOR 80mm 1:3.7

減速歯車(スローガバナ)は外すと油溜まり状態でした。

SEKOR 80mm 1:3.7

羽根開閉環を外しても同じ状態です。何を起こしたのでしょうか?
念入りに洗浄します。

SEKOR 80mm 1:3.7

コパル製シャッター羽根は、大羽根と小羽根で構成されています。
並べる順番として、先に小羽根を①~④に組み込みます。小羽根⑤は組み込まないのです。
小羽根⑤迄組み込みますと、大羽根と噛んでしまいます。
次に大羽根を順番に①~④迄時計方向に組み込み、空き家の⑤の位置は先に大羽根とし、小羽根を載せます。

隠居人 田口由明

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