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2013.02.08【Vol.102】

測光センサーの話

多分割測光

以前測光モードの話で、現在カメラに搭載されている露出計の測光方式の概略をお話ししました。

もともとは漠然とファインダー真ん中あたりを基準にした測光モードである、中央部重点測光、それ以前は撮影機能と連動しない単体露出計により被写体の露出を測っていたわけです。その後スポット測光、部分測光と細分化されていくわけですが、現在のスタンダードは評価測光、マルチパターン測光と呼ばれる多分割測光になっています。光の状況が複雑な場合でも比較的明るさのばらつきがない露出値を出してくれるので、初心者でも安心して使えるということは、「測光モードの話」で述べたとおりです。

その光を測る測光センサーは主に一眼レフファインダーブロック内に搭載されています。そして、ファインダーをのぞいたときに画像が映し出されるファインダースクリーンの明るさを測ることで露出数値を教えてくれます。そのファインダースクリーン内、画面上を複数に分割して明るさを測るのが多分割測光になります。ちなみにファインダーのないミラーレス機は撮像素子であるCMOSセンサー自体を測光センサーとして使うリアルタイム測光とも呼ばれる機能を使っています。一眼レフと同様の測光モードを搭載していて、基本的な露出精度というものは両者とも同じものであることに変わりありません。

当初は光の強さ(明暗)を測るだけでしたが、現在では色による反射率(異なる色の波長)も加味された露出値が出るようになっています。人間が肉眼で感じ取れるほどの明るさに対する幅(ラチチュード)はまだまだカメラではカバーしきれませんが、ただ、分割数が多いことによる露出の平均値を出す精度はカメラが優れています。極端に明るいところ、暗いところに露出を引っ張られにくい多分割測光のメリットがここにあります。また、AFと関連して、ピントを合わす位置と連動した露出制御も行い、任意の露出値を求め易くなりました。

以上のように現在では多分割測光が主流になり、測光センサーは多分割測光を基準にして作られています。普段何気なく使っている、絞り優先モードやPモードなどのAE機能も、この測光センサーのおかげでストレスなく使うことができ快適な撮影を可能にしてくれているのです。


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