種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2013.08.09【Vol.128】
無線通信によるデータの相互通信、いわゆる無線LANの規格の一つに「WiFi」があります。インターネットを接続する際の手段としてなじみの深いLANですが、最近のデジタルカメラにはその無線通信機能である「WiFi」を搭載したモデルが増えてきました。
以前は、カメラ外付けのアクセサリーとして無線、有線LANに対応するワイヤレストランスミッターといった通信アクセサリーを使用しなければカメラからPCなどへダイレクトに画像データを送受信することができませんでした。トランスミッター自体比較的高価なアクセサリーであったことと、データ通信の即応性に対する需要から通信社など海外からのニュース画像を通信する際など専門的なニーズはありましたが、一般的なアクセサリーとしてはあまり浸透していませんでした。
ただし、近年ではスマートフォンやタブレット型PCが身近になり誰でも手軽にインターネットに接続、SNSや端末に画像をほぼリアルタイムにアップロードできるようになりました。WiFiを使えばカメラからダイレクトに端末に画像を転送できるうえ、情報の共有もリアルタイムに行えます。キタムラネットショップでも販売されているWiFi機能付きのメモリーカードを使えば、カメラにWiFi機能がなくても無線通信できますし、カメラ内蔵WiFi機能を使えばカメラメーカー独自のアプリケーションを使用した画像整理や遠隔操作が撮影時に行えるわけです。
私自身も撮影実習などの授業でWiFiを介してタブレットに画像を転送、カメラの液晶モニターの何倍も大きな画面で構図の確認などを生徒さんと一緒に見ながら撮影が行え、大変重宝しています。果たしてこのカメラにおけるWiFi機能がこの先どこまで発展し浸透していくかは未知数ですが、少なくとも写真仲間とのコミュニケーションツールとして利用する方も増えてきているのは事実です。難しい機能と考えずに機会があれば一度使用してみるのもオススメです。