カメラのキタムラスタジオマリオカメラのキタムラ

デジカメプリント・フォトブック・カメラのことはおまかせ!

閉じる

種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー

2014.11.14【Vol.193】

マクロレンズの話 その2「クローズアップフィルター」

クローズアップフィルターなし

クローズアップフィルター使用

マクロレンズがなくても接写ができる便利なアクセサリーが、クローズアップフィルターです。レンズ自体は接写性能に優れていなくとも、これらのアクセサリーを併用することで、特定の範囲におけるマクロ撮影が可能になります。クローズアップフィルターはレンズ前にねじ込むだけの手軽さでレンズの最短撮影距離を短くして、撮影倍率を大きくしてくれます。ラインナップとしては、近づいて撮影できる距離によってNO1、NO2、NO3、NO4、NO10といったものが主にあり、数字が大きくなるほど接写可能になります。また、これらフィルターを重ねての使用もOKです。もちろんズームレンズでの使用も可能ですので、焦点距離に応じて写す範囲や撮影倍率にも変化をつけることができます。ただし使用するレンズによっては被写体までの距離が近くなってしまうので、望遠レンズを使用するなど、ワーキングディスタンスを長くとり撮影者の影が入らないようにするなどの工夫は必要でしょう。また、レンズのピントリングをまわして焦点位置を変更することでも撮影倍率は大きく変化してきますので、試してみるといいでしょう。

手軽に使えるクローズアップレンズですが、本格的なマクロレンズと比べてデメリットもあります。一つは無限までのピント合わせができないということです。レンズの前に虫眼鏡のような凸レンズを装着してしまうので、焦点はある特定の範囲内でしか合わせることができません。例えばあるフィルターを使えばレンズ先端から50cmの間でピントを合わすことが可能になるのですが、それ以外の距離にはピントがこないということになります。また、もともとレンズの最短撮影距離が短い場合(例えば30センチぐらい)、その距離よりももっと近くにピントが合うクローズアップフィルターを使ったほうが効果的なのは言うまでもありません。撮影距離が近い分ピント位置は大変シビアになり、AFでの合焦がままならない場合もありますので、三脚などでカメラをしっかり固定してマニュアルでのピント合わせも考慮する必要があります。

使い方に多少のコツは必要ですが、マクロレンズ一本を持ち歩かなくてもよい手軽さが最大のメリットであるクローズアップフィルター。使いやすいNO3やNO4あたりを一枚カメラバッグに忍ばせておくのもいいかもしれません。


LINEで送る
 
年賀状印刷なら最短1時間のカメラのキタムラ 2025巳年(令和7年)
年賀状印刷なら最短1時間のカメラのキタムラ 2025巳年(令和7年)