COSINA 55mm 1:1.2 編（油分の湿潤）

顧問をしていますカメラ修理同好会へ参加している方より相談を受けましたCOSINAレンズ。何とかなるよね！と腑分けすることにしました。
定石ならば前枠側面の剣先ネジを緩めれば外れる筈です。
結果、外すことが出来、続けて前群レンズを外します。

バヨネット環を外しました。絞り作動環に引っ張りバネ（拡大画像参照）が取り付けられています。変形させないよう外しやすい一端を見極め外します。

絞り値環を外します。クリック用の鋼球に注意します。

後群レンズを外します。

さてはてと此処で良く観察を致します。
絞り羽根カム盤を止めているネジの部分に注意を注ぎます（赤○部）。絞り羽根カム盤のネジ穴が楕円形しています。と言うことは、絞り羽根カム盤をズラして絞り口径を調整しているのです。油分の湿潤で絞り羽根が張りついていますので、自由に作動するよう簡易的に油分を除きます。

開放位置での絞り羽根の絞り具合を数度確認します。

最小絞り径も数回作動させマイナスドライバ先で径を確認しておきます。

絞り羽根作動盤に引っ張りバネが取り付けられています。赤○部のネジを外してバネ力量を逃がします。

絞り値カム盤を外します。
外したネジ下には絞り羽根を動作出来る隙間を作りだすスペサーが入っていました。

慎重に油分の湿潤した羽根を外し、洗浄後組み立てれば完成です。