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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2015.12.18【Vol.1302】

TANAR 50mm 1:1.8 編(まさかの坂)

TANAR 50mm 1:1.8

TANAR 50mm 1:1.8

ライカコピーの田中光学製カメラは品質が悪いので手を付けてはいけないと教わりました。
元々はレンズ屋さんでしたからレンズは人気があるようです。
黒塗装は重厚で良い仕事をしていたようです。当時の流行でしょうか?LV機能が刻印されています。

TANAR 50mm 1:1.8

元に戻してあります、押さえ環を外すとヘリコイド部と鏡筒部に分離されます。

TANAR 50mm 1:1.8

社名環を外すと前群レンズが外すことが出来、後群レンズも外します。

TANAR 50mm 1:1.8

何気に外したくなります焦点調整環はレンズ焦点位置を作りだしています。異色な構造ですね。焦点調整環には3か所(120度づつ)のネジ切りがしてあり、赤○部の頭出ネジはヘリコイドに組み込まれた際の位置出し固定ネジになっていました。
黄色○部には緩み防止の剣先ネジが入っています。
と言うことは、レンズ焦点調節は120度毎のネジ切り移動量範囲となります。
測定器を持ち合わせていますので外しました。

TANAR 50mm 1:1.8

焦点調整環を外したことでクリック環を外すことが出来ます。鋼球の紛失に注意します。
赤○部のネジは絞り値カム環に連動している板です。ネジを外します。

TANAR 50mm 1:1.8

すると絞り値環を外すことが出来、前枠が剣先ネジで固定してありました。

TANAR 50mm 1:1.8

押さえ環を外します。

TANAR 50mm 1:1.8

絞り値カム環を外すことが出来ました。

TANAR 50mm 1:1.8

油分で湿潤した絞り羽根を洗浄し、最後の一枚を組み込むところです。

TANAR 50mm 1:1.8

一般的に押さえ環を外すことでヘリコイドを分解できる筈でした。此処に「まさか」の坂が待ち受けていたのです。押さえ環を外そうとしましたら、内ヘリコイドが動いてしまいました。

TANAR 50mm 1:1.8

カメラに取り付け距離計無限位置を確定しました。

隠居人 田口由明

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