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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2016.03.18【Vol.1329】

NICCA 50mm1:2.8 編(分解の鍵は?)

分解の鍵は?

初顔合わせはボケ防止に有効のようです。
Lマウントレンズはヘリコイド部と鏡筒部を締め付け環により固定されています。
自ずから定石と思い溶剤を注してみましたが、頑として緩まず2日に渡る長考となりました。将棋であれば持ち時間が無くなるほどでした。柔軟な思考が失われ掛けているのでしょうか?

分解の鍵は?

搦め手であるマウント側を諦め、大手門の前部に分解の鍵が無いものかとヘリコイドを最短距離とし、絞り値環を止めている剣先ネジ3本を緩め、赤矢印方向に落とし込んだのです。すると前環を止めている3本の剣先ネジが現れ分解出来る鍵を見つけました。

分解の鍵は?

前環を分離すると絞り値環・絞り値作動環が分離できました。絞り値クリック用の鋼球の紛失に注意です。

分解の鍵は?

距離環を分離しますと距離環作動制限環が現れます。
この距離環作動制限環の取り付け位置は大事のようです。取り付け位置を動かしてしまうと焦点を結ばなくなり調整が面倒と推測します。取り付けの際の罫書き線を入れておきます。

分解の鍵は?

現れた押え環を分離すると、滑空ヘリコイド仕様の外ヘリコイドと中ヘリコイド・内ヘリコイド・鏡筒が一体で分離されたのです。

分解の鍵は?

内ヘリコイドから中ヘリコイドを分離したいのですが、終端位置にはならないのです。
それでは終端位置を探るには。。。となります。
内ヘリコイド上に金床を置き中ヘリコイドを動かすと両者の面が水平となります。ので終端位置として罫書き線を入れました。

分解の鍵は?

これで経年変化したグリス交換が出来ます。

分解の鍵は?

3本の剣先ネジを緩めると内ヘリコイドと鏡筒に分離できます。
でも両者はネジ込み仕様です。ねじ込み量で焦点位置が変化しますから剣先ネジを緩める前に罫書き線を入れておくことが重要になります。

分解の鍵は?

やっと後玉を外すことが出来ました。なんともはや!面倒な設計になっていました。

分解の鍵は?

この手の絞り羽根の形状は、決して鏡筒から絞り羽根を分離してはいけないのです。
表がの絞り羽根にはダボと言う突起が取り付けられていますが、裏側に突起は無く、打ち出し形状になっています。
もしも油分の湿潤等がありました時は、絞り羽根を外さず溶剤等で洗浄します。
重ねて記述しますが、外してはいけないのです。

隠居人 田口由明

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