修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2016.02.12【Vol.1318】
ヘリコイド部と鏡筒部に分離できる仕様になっています。
社名環を外すと組み込みフードが外せました。
締め付け環を外し、絞り値作動環を分離します。
絞り値作動環には絞り値クリック用の鋼球があります。
絞り値作動軸ネジを外します。
前群レンズ押さえ環を外しますと、投げ込み仕様でインカの石組みの如く一分の隙間もありません。
鏡筒から前群レンズを引き抜くにレンズサッカーを利用し水平を保ちながら引き抜きます。
次ぎに絞り値カム環を引き抜きたいのですが、同じくインカの石組みの如く一分の隙間も無く、更に油分の湿潤が予想されています。如何に引き抜くか長考しました。
ゴムアダプターの外径が絞り値カム環と相性が宜しいようです。
そこで両面テープを貼り付けたのです。
時には両面テープの接着力が負けてしまいます。折り合いを取りながら引き抜いた絞り値カム環側面には油分が見られました。
安全の為には後レンズを分離した方が作業性は良いです。
しかし、加工精度が宜しいのと経年変化で無理して外すことはしませんでした。
師匠にも言われています。無理して外そうとするとろくな事は無いと。。。
絞り羽根を組み込み順に並べ洗浄します。
絞り羽根と絞り値カム環を鏡筒内に収めねばなりません。
後レンズを外せれば難しくは無いのです。絞り値カム環上に絞り羽根を並べ鏡筒内に仮収納します。その後、絞り値カム環を左右に振りながら鏡筒内の絞り羽根ダボ穴に落とし込んでいきました。