種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2014.05.23【Vol.168】
初心者からベテランまで楽しめる被写体である動物写真。撮影者の思うようにいかないのが常であり、それがまた撮影してみたい、今度こそと思わす原動力になるのではないかと思います。どんな写真にも専門家がいますが、やはり動物園に定期的に通ってお目当ての動物を狙い続けるということを実践されており、だからこそこれといった1枚が撮影できるのだとおっしゃいます。
基本的な撮影方法は2011年のコラム「動物園にいってみよう」にもありますように、望遠レンズが必須です。高倍率ズームレンズを使えば300mm程度の望遠撮影も可能ですので、機材を軽くして撮影ができます。次に被写体ブレ、手ブレを抑えるためにシャッター速度に注目です。動物との距離によっても異なりますが、近距離であれば1/250以上には設定しておきたいところ。遠景であればその限りではないのですが、ISO感度を確認しながら、なるべく速いシャッター速度を心がけておきます。生き物である以上、静止しているように見えても微動しています。写真を拡大した際にこのわずかな動きがブレとなって現れることもあるので注意です。
また、たくさんの種類の動物を狙おうと園内をいろいろ動き回ると意外とシャッターチャンスを見逃してしまいます。やはり2、3の動物にターゲットを絞った撮影がいいでしょう。また、時間帯による動物の毛並みの色、コントラストの変化にも注目しておきましょう。動物園ぽさを感じさせる殺風景なコンクリートの飼育スペースを広く入れすぎず、まずは望遠で動物の顔、目にピントを合わせて落ち着いて撮影をしていきます。基本の撮影に先ずは慣れていくことが肝心です。
作例にはすべて望遠レンズでアップ目に撮影したものを載せてあります。共通の設定でWBはAUTO、ピクチャースタイルはスタンダードです。