種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.04.14【Vol.317】
今年は少し遅めの満開となった桜も、東京都心部ではそろそろ本格的な散りはじめとなりました。そして時を同じくして、チューリップや菜の花、ネモフィラなど色とりどりの花が見ごろを迎えます。公園の花壇などもいっせいに華やぎ明るい色彩をみせてくれます。
花の撮影になるとマクロレンズによるボケを生かした撮影を思い浮かべますが、標準、望遠ズーム一本でも撮影は楽しめます。
よく他のコラムでも述べていますが、天候は薄雲りの方が花に余分な影がつかないので撮影しやすいでしょう。とはいえ快晴での撮影がNGというわけではなく、逆光を生かしたりすれば玉ボケも望めたりします。どうしても光が強ければ、木陰で撮影してみるのも一つの方法です。色とりどりの花を撮影する際に注意したいのはWBや仕上がり設定(ナチュラル、スタンダード、風景など)についてです。最初から彩度とコントラストの高くなる風景モードやビビッドを使用すると花の色によっては不自然な発色がでることもあるので、できれば、スタンダードやニュートラルのように、彩度、コントラストがそれほど高くない設定で最初のうちは撮影しておくといいでしょう。
今回の写真2点は望遠ズームを使用して撮影したものです。約200mm程度の望遠にセットして、最短撮影距離1.2m付近で撮影することで大きなボケを意識して撮影してみました。プログラムモードで絞りはF4にセットしています。WBはともにオートWBですが、太陽光で撮影すると全体にやや青みがかって、すっきりした印象になります。このあたりはRAWで撮影しておいて後にPCで変更してイメージを掴んでみてもいいのではないでしょうか。