種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.06.16【Vol.326】
本格的な梅雨入りとなった地域も多くなってきたようです。撮影に出かけるのも億劫になりがちな時期ですが、雨や、雨上がりだからこそ見えてくる景色があるのも事実です。
本降りや土砂降りのときに外へ飛び出してもいいですが・・・機材が濡れる心配もあります。小雨であったり、雨が降り止んだ直後でも十分雨の雰囲気を感じる写真は狙えます。一応雨具(レインカバーやシャワーキャップ、タオルなど)は持って行きましょう。
今回は梅雨時期の街スナップということで、小雨が降ったり止んだり、時折晴れ間が見え隠れした日に撮影したものを集めてみました。濡れたアスファルト、水溜りの写りこみ、傘を持つ人々など、梅雨時期ならではの景色を探しに神楽坂と銀座周辺を撮影してみました。人も多く集まり、スナップの素材も豊富な場所です。突然の雨に降られるのも嫌なのでできれば機材はコンパクトにまとめたいところ。ズームレンズ一本で撮影しました。ズームの伸縮部分に水滴が入ることもあるので注意です。もちろん単焦点レンズでもOKです。晴れ間が差さない限り、雨上がりの状況では肉眼で感じるよりも光の量は少ないもの。ですので、ISO感度はISO400~ISO800に設定しておくとシャッター速度も速くなり手ぶれのリスクも減るでしょう(ISOオートも便利です)。またWBをあえて低く設定(色温度4000K~3000K)することで画面に青味を持たせて雨の雰囲気を演出してみても面白いかもしれません。
作例は雨が降り止んだ直後の神楽坂。晴れ間を見て、傘をたたんで路地を歩く人を狙ってみました。もう一つは有楽町ガード下で見たバイク置き場の景色。スマホケースやヘルメットミラーなどに付着した水滴にアプローチしました。普段歩いている場所でも雨がもたらしてくれる変化に気がつくとまた変わった写真を撮影することができます。
雨に濡れることで色が変わる=アスファルトが黒くなる、電柱のグレー色が濃くなる、ウィンドウなどガラス面の水滴の付着など、普段晴れた日には眼にできない景色を探して見ましょう。