種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.06.30【Vol.328】
一昨年よりたびたび訪れるようになった金沢。今年は5月と6月に2回、計6日間ほど滞在して町を歩いてみました。
新幹線開業で一層の賑わいを見せる金沢。戦災の影響を受けなかったことでも知られており、昔の町並みや細い路地が各所に点在しています。金沢城を中心に西側には武家屋敷が、北東の浅野川沿いには主計町やひがし茶屋、そしてその背後には卯辰山や寺院群が広がり、幅広く街歩きとスナップ撮影が楽しめます。また、金沢城、兼六園、尾山神社、21世紀美術館といった観光スポットが中心部にまとまっていて、短い滞在でもコンパクトに見所を周れるのも魅力だと感じました。
古い建物そのものの存在感はもちろん興味をそそられますが、細く繊細に造られた格子、金属を使った装飾、石畳の様子など細かな部分にも目を向けていくといろいろな被写体が見つかります。5月に訪れた際は天候もよく、細い路地に落ちる光がみせてくれる陰影などにも目を向けてみました。機材はミラーレスカメラとキットのズームレンズ1本。いろんなレンズを持っていきたくなるのですが、ただただ機材の重さだけが負担になってしまうこともあるので、スナップ撮影の際はボディー1台、レンズは2~3本まで(一本は単焦点レンズ)と決めています。ましてや金沢は雨の多い地域とのこと。レンズ交換もなるべく行いたくないのが本音です。
今回の作例は長町武家屋敷で撮影したものとひがし茶屋で撮影したものです。商店も多く、国内外からの観光客で賑わうひがし茶屋ではメインストリートを避けた路地を、武家屋敷街では折れ曲がる路地でちょうど人がいなくなったタイミングでシャッターを切っています。