種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.04.28【Vol.319】
4月初旬の桜につづき、新緑に加え、色とりどりの花が咲き続けていますが、4月下旬から5月に入ればバラ、ツツジなど色鮮やかな花も咲き始めます。特に赤や紫色など濃い原色そのままのコントラスト高い花は写真栄えしてくれます。また、フジやカキツバタのようなうっすらと淡い色を見せてくれる花もきれいです。あまり強い光が当たってしまうと淡い色のグラデーションが失われてしまうこともあるので日かげや曇り空の下で撮影してみてもいいでしょう。
作例は都内の公園で見かけた花をいくつか集めてみました。機材は70-200mm及び24-70mmで撮影していますが、いずれも望遠側で撮影すること背景をぼかして、できるだけ主題を大きく見せています。
うっすら白く小ぶりでかわいらしい山法師を撮影してみました。焦点距離は100mmマクロで撮影しています。風で揺れたりしてなかなか止まってくれませんでしたので、カメラに備わるAIフォーカスモードに設定してカメラにピントを合わせ続けてもらいます。また、日かげで薄暗いシチュエーションでしたが、カメラ任せの露出だとやや暗くなったので+1 1/3の補正で撮影しています。
次の、季節はずれな印象を受けるハルモミジも5月に入ると公園などでよく目にする花です。背景の新緑とモミジの赤が非常に対照的です。5月中旬13時ごろ、快晴で光が十分に当たって色濃く表現できています。PLフィルターは使用していませんが、強い光でコントラスト高く仕上がります。WBは太陽光に設定していますのでやや青みがかってみえます。
最後にフジの花ですが、淡い色のグラデーションがWBの設定一つで大幅に変化してしまうのに困りました。当然といえば当然ですが、このような紫系の色は時間帯によって黄色っぽく見えたり青く見えたりと極端な色の変化がみられます。オートWBでも十分キレイに色が出てくれたのですが、青紫のクールな印象をより持たせるためにWBを5500Kに設定してみました。いくつか撮影してみて色をカメラ任せにするだけでなく、WBを変化させて自分好みに仕上げるのもポイントかもしれません。