種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.05.19【Vol.322】
見ごろを迎えたバラを撮影しに先日、神代植物公園へ行ってきました。天候はクモリでしたが午前9時過ぎにも関わらず沢山の人で賑わっていました。香りもよく、確かに素敵な形をした花ですね。色とりどりで品種によってさまざまな形もまた魅力の一つなのでしょう。撮影対象としても人気のある花の一つです。
昨年も同じ時期に自宅近所の小さなバラ園で撮影したことをコラムにも書きましたが、サイズも大きいので標準ズームでも十分大きく撮影することができます。撮影した日は薄曇でしたが、PLフィルターの効果は十分にでますので、花びらや緑の花びらの反射や色を見ながらコントラストを調節しています。一方で赤いバラの場合は、眼で見えたときの色と比べて、かえって不自然に赤色が強調されることもあるので、PLの効果は弱いほうがいいのではないでしょうか。またWBは太陽光や曇りに設定するとどうしても赤みが強調されてしまいましたのでオートWBで撮影しています(WBは天候に合わせて設定するだけではないことに注意します)。
今回はマクロレンズを使って花びらや水滴にクローズアップしたものを集めてみました。ボケを活かしながら、緩やかなバラ独特の花びらのカーブや、中心に向かってねじれていく花びらの形状など特徴的な部分がわかるように見せていくといいでしょう。
なお撮影の際、三脚を使用するとカメラやレンズが固定されてブレのリスクは圧倒的に減りますが、マクロレンズで最短撮影距離での撮影をするとなると、どうしても撮影位置に制約が出てしまうので手持ちで撮影しています。その際ピントはマニュアルに設定して、体を前後に動かすことでピント位置を探ってシャッターを切っています。合わせて、ピント位置がシビアになり、風が強くバラが小刻みに揺れることもあるので、その際はAIサーボ(キヤノン)に設定して撮影してみました。