種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2017.08.18【Vol.335】
古い民家に置かれた調度品、レトロ感ある電化製品や機械類、現代では使われていない家庭用品には何か惹かれるものがあります。ふだん見慣れなくなったからなのか、デザインに懐かしさを感じたり、いまでは見ることのできないデザインに惹かれるのかわかりませんが、被写体として観察していくととても面白いテーマの一つです。
博物館や郷土資料館などへ行けば、昔の暮らしを再現した展示物を目にすることができます。また、ご自宅に残された昔から残る道具や家具、電化製品など身の回りの品を探して見るのもいいですね。程度の差はあるにせよ、昭和の時代の製品は少なくとも30年以上前のもの。古いものには変わりませんので、そのイメージを何処となく感じるように少し暗めの露出で全体のトーンを落として撮影してみたり、モノクロで撮影するなどして、古さや重厚感を表現してみるといいかもしれません。カメラの仕上がり設定で「ヴィンテージ調モード」が備わっているものもありますので活用してみてもいいでしょう。
商品撮影とまでは行きませんが、製品の特徴を細部にいたるまでしっかりと描写したいもの。その場合は絞りをF16などに絞って、ピントの被写界深度を深くします。特にサイズが小さなものになると、手前にピントを合わすと奥がボケてしまいます。一方で、イメージカットにするのであれば、製品の特徴的な部分にクローズアップして撮影し。ボケを生かすために絞りを開けて撮影してみるのもOKです。また、製品そのものを単体で撮影するのもいいですが、道具が使われていた環境など、周辺の状況を一緒にとらえてみても面白いかもしれません。
作例は
子供のときにどこかで見た景色=懐かしさを写真で実感できる「むかしの小物撮影」
皆さんも「むかしの小物撮影」楽しんでみてはいかがでしょうか。