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修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー

2013.02.15【Vol.920】

OM-SYSTEM G.ZUIKO 50/1.4 編

分解

カメラ修理講座の受講生が矢鱈と分解して収まりがきかず困惑の様子。目に着くネジを外せば良いと言うわけではありませんと諭したのは良いが、隠居人、ヘリコイド迄の経験がありません。とな訳で、放置も出来ませんので体験をする事にしました。
社名環は、ゴムアダプターを利用して外します。
外しますと、順次、前環・絞り値クリック環・絞り値環と外れていきます。
絞り値クリック環と絞り値環の間に鋼球(赤○部)がありますので打ち上げに注意が必要です。

力ずく

前群レンズを外しますが、接着をしてあり力ずくですと奥歯の摩耗と肘を傷めてしまいます。100均にあります瞬間接着剤はがし液を流し、一服でも致しましょう。

遮光環

3本のネジを外して遮光環を分離します。
分離した後、バヨネット環を分離します。

環を分離

(1)~(3)のネジを外し、押さえ環・絞り作動環を分離していきます。
(3)のネジ頭仕様が他の2本と違いますので注意します。
後レンズ群も外しておきます。

絞り値カム環

ヘリコイドを近距離に繰り出すと側面に絞り値カム環を動かすネジがあるので外します。
絞り値カム環をf5.6の位置にしますと外れます。
序にバネも外しておきます。

絞り機構部

(1)~(3)のネジを外して絞り機構部を分離します。
絞り機構部を分離しますと絞り羽根を押さえ付けない様スペサーが3ヶ所あります。
スペサーが外れて納める場合に向きがありますので注意が必要です。

距離環

距離環を無限位置にして滑り止めゴム環を剥がすと3本のセットネジ(赤○部)が現れ緩めます。緩めますと距離環が外れます。
全ての作業を終了した後、本体に取り付けて無限合致を確認します。
大きく外れる事がありませんが、無限位置がズレた場合。。。
1)無限合致が無限位置より近距離側に位置した時は、無限合致したところでセットネジを緩め、距離環を無限位置に移動して固定します。
2)無限合致が無限位置よりも近距離側にある場合は、セットネジを緩め距離環を近距離側に空転させて固定します。そして、無限位置側に移動し、無限合致したところでセットネジを緩め距離環を無限位置に移動して固定します。

ヘリコイド

外ヘリコイドと内ヘリコイドに卦書きます。

直進キー

直進キー2個を外すのですが、取り付ける際に注意が必要です。と申しますのも締めつけネジの形状に違いがあるからです。
間違えますと、先に外しました絞り作動環と押さえ環の収まりが悪くなります。

中ヘリコイド

中ヘリコイドを時計方向に回転させますと終端位置となり、先に中ヘリコイドに入れました卦書きに合わせて外ヘリコイドに2本の卦書きを入れます。
外・中ヘリコイドを動かさないようにして、内ヘリコイドを反時計方向に回転させ、止まったところが内ヘリコイドの終端位置になります。
外・中ヘリコイドの終端位置に合わせて内ヘリコイドに卦書きを入れます。
後は3者を分離洗浄し、グリスを塗布して組み立てます。
文字と画像で伝えるのに難しさがありますね!次回の教室で渡しまして理解いただけますでしょうか?

隠居人 田口由明

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