修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2013.12.13【Vol.1036】
切り掛けの無い飾りネジは、時としてプライヤー等で強引に外すようです。
数を減らしている民具に傷を付けることは悲しいことです。
情報によるとTOPCON UNIREXの飾りネジは正ネジ、つまり反時計方向に捻れば外れるようです。
専用治具があれば傷つけずに外せますが、無い場合には傷を付けない方法を探ります。
ゴム板等を利用する方法もありますね!強く締め付けてある場合は効果がありません。
そこでアルミ棒と瞬間接着を利用します。
飾ネジとアルミ棒の接着面を清掃し、油分や汚れを拭います。清掃後、瞬間接着で両者を貼り付け時間を置いた後反時計方向に捻れば傷を付けずに外すことが出来ます。
順次巻き上げ部、巻き戻し部を分離し、3本のネジを外しますと軍艦部が分離できました。
やれやれ!!ペンタプリズムはシリコン製のバンドで固定してあります。
経年変化の少ない素材シリコンであっても外すには注意が必要のようです。
2本のネジを外し、接眼モールドを逃がします。
リード線(1)~(4)を外します。
注意しながら二点のシリコンバンドを逃がします。
ペンタプリズムを下ろせば大凡の目障りなゴミ等の清掃ができました。
完璧さを求めると、機構的な問題でこれ以上は分解したくありません。
飾りネジの締め付けを終え瓶の栓を抜くようにアルミ棒を扱いますと剥離します。
飾りネジに接着剤の痕跡が残ってしまいました。100均で求めましたはがし液を用意します。
はがし液を落とし、硬化した接着剤が緩むのを待ちます。
清掃紙で拭き取ればメッキに影響を与えず綺麗になりました。
此度のUNIREXは“被せ型”でした。飾りネジの形状によりましては注意が必要です。
ネジ型仕様飾りネジ(キノコ型のネジ)ですね!軸(キノコの石突き)の径が細い場合に締め付け後、アルミ棒を外すと損傷に繋がる恐れがあります。
飾りネジの強度を見極める事が重要になります。
強度が十分で無いと判断したときは、飾りネジを外した時点でアルミ棒と飾りネジを剥離することです。