修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2013.04.05【Vol.940】
ヘリコイドを近距離側に回すと前環固定のセットネジが現れるので外します。
セットネジを外すことで前環を外すことが出来、鏡筒をヘリコイド部より分離できます。
鏡筒を分離したことで前・後レンズ群を外すことが出来、清掃が出来ます。
距離環の穴は飾り環の緩み防止用に接着剤を流し込む穴です。
接着剤の溶剤はアルコール系です。
個体によりましては飾り環の材質がプラスティクの事がありますのでシンナー・ケトン等を使用すると溶解しますので注意が必要です。
3本のネジを外し、バヨネット環を外します。
製造時期により、直に絞り値環に絞り作動軸を取り付けてある仕様があります。
バヨネット環を外せば絞り値環が簡単に外れる個体があります。
(1)と(2)のネジを外せば、同じように絞り作動軸が外せます。
部品点数が多い分、前期型と言えましょう。
絞りクリック板を外します。
ヘリコイドを無限位置にして動かさないように(1)~(3)のネジを外し、距離環を分離します。
内・中・外ヘリコイドへ罫書きを入れます。
そして、(1)と(2)ネジを外して直進キーを外します。
中ヘリコイドを黄色矢印方向に回しますと中ヘリコイドの終端位置になります。
先に卦書線に合わせて中ヘリコイドへ2本線を入れます。
2本線を入れる意味は、終端であるとの意味になります。
内・中・外ヘリコイドの終端位置に罫書き線を入れましたので三者を分離し、洗浄後グリスを塗布して組み込みます。
ヘリコイド部と鏡筒部を組み込む際は、絞り値環の値を最小値とします。
鏡筒部と絞り作動盤の突起を少しズラします。
鏡筒部にある鏡筒固定ネジをヘリコイド部の凹みに合わせて組み込み、絞りが作動したのを確認後、前環で止めます。