修理人たぐちの徒然日記コラム・ギャラリー
2013.11.15【Vol.1024】
ゴムアダプターを利用して社名環を外します。
締め付け環を外します。
前群レンズはライカレンズと同じように投げ込み仕様になっていました。
ゴムアダプターを利用して社名環を外します。
締め付け環を外します。
前群レンズはライカレンズと同じように投げ込み仕様になっていました。
投げ込み仕様は精密仕上げのため油分等により外しにくい事があります。レンズサッカーで吸着して真っ直ぐに引き上げます。
外しにくい場合はレンズサッカーの根本を摘み、若干左右に振りながら引き上げると外しやすいです。
締め付け環は艶消し塗料をネジロック代わりに使用してあり、シンナーで緩めてから外しました。作業後はチャクロン塗料を塗布しました。
調整環は焦点を結ばせるために個体毎に厚さが違いますので紛失や組み込み忘れに注意します。
組み込みの際、ヘリコイド部と鏡筒部を合わせられる仕様ではありませんから、締め付け環の本締めには注意が必要でした。
後群レンズも投げ込み仕様でした。
クリックバネを止めている片方のネジを外し、鋼球を捌きます。
(片方のネジしか外さないのは絞り値と絞り値合わせ位置とにズレを生じさせないためです。)
Cリングを外すと絞り値環を外すことが出来ます。
絞り値作動軸を外します。
絞り値指標環は3本のセットネジ((1)赤X部)で固定されていますが、外す必要はありませんでした。
絞り羽根開放位置出しがしてある(2)赤X部のネジを緩めてはいけません。
Cリングを外しますと絞り値作動カム環に続き絞り羽根が分離できます。
絞り羽根は組み込まれていた順に並べ洗浄致します。
絞り羽根を並べ終えたらフィルムケースに乗せ鏡筒を被せるのですが、絞り値作動カム環には絞り値作動軸用のネジキリ穴があります。
鏡筒の赤○部に合わせ絞り値作動カム環を納めたら竹串で一回りさせ絞り値作動カム環を左右に振ればダボがダボ穴に収まります。
収まり切れないときは特殊ピンセットでダボを挟みダボ穴へと導きます。
絞り値作動カム環を動かし、絞り羽根が軽く均等に円を動くのを確認してフィルフケースと鏡筒を押さえ上下を入れ替えます。そしてCリングを組み込めば動くことがありません。