種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2013.03.22【Vol.108】
毎年この季節になると桜の撮影で写真愛好家の皆さんは期待がいっぱいになるのではないでしょうか。すでに今年は開花宣言されている地域があり、今年は例年に比べ全国的に桜の開花、及び満開は早くなるとの予想です。満開の日はわずか一日といわれるように、タイミングを逃すとまた1年待つことになる桜ですが、開花宣言から約1週間が見ごろと言われ、当然土地の標高及び気温が大きく関係してきます。
実際の撮影に関してですが、2011年のコラム「桜を撮影して見るその1、その2」にも述べたように望遠レンズは必須です。APS-Cサイズやマイクロフォーサーズなどのセンサーを持つカメラであれば望遠に有利です。最低でも200mm程度の望遠レンズは用意しておくことをオススメします。特に桜の樹を1本写す場合、近づいて広角で撮影すれば当然枝が広がり樹の丸みを帯びた形を表現することは出来ません。少し離れて望遠を使うことで樹そのままの形を見せることが出来ます。
また望遠の圧縮効果で肉眼よりも花を密集させたイメージを強める効果も期待できるでしょう。広角で下から見上げて撮影することももちろんOKですが、その際露出には注意です。気温が高くなった日など特にそうですが、青空が白くかすむことがよくありますので、背景が白くなり過ぎない程度の+補正が大切になります。
そして、人工物を入れるかどうかという点ですが、白いガードレールや看板など少し入るだけでも気なる要素であれば極力画面に入れないように注意するのがシンプルな考えです。その場の雰囲気を出す建物などを組み合す際も、主題である桜の印象が弱くならないように撮影することが大切でしょう。