種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2015.11.27【Vol.246】
ぐずぐずとした天候が続くと、撮影へ出かけるのも億劫になりますね。また、今年は紅葉のタイミングがイマイチ難しいようで、すでに見ごろを過ぎて散ってしまったものも多く見かけます。長い雨が続くとどうしても葉っぱが痛んできますので、「キレイ」な葉っぱは少なくなります。とはいえ葉っぱが悪いわけではなく、その枯れて痛んだ葉っぱに狙いを定めて撮影してみてもいいかもしれません。バリアングルの液晶があれば地面に近い落ち葉は撮影しやすいですし、ローアングルの三脚やテーブル三脚があるだけでも撮影は楽に行えます。薄曇で、寒そうなイメージを狙ってもいいですし、射光線を利用して葉っぱ一枚をドラマチックに見せるのもいいでしょう。
以前の「落葉を撮ろう」にも書きましたが、冬場に斜めのライティングとなる午前10時ごろと午後3時ごろの色温度は近く、そのとき落葉の赤みや黄色を演出したいのであれば、WBを太陽光より少し高めの6000Kあたりに設定するといいでしょう。もちろんRAWで撮影の上、画像処理でWB補正を行って見るのもひとつの方法です。またひっそりと冬枯れのさびしい雰囲気を演出するためにモノクロで狙ってみてもいいのではないでしょうか。
作例を撮影したレンズは標準域から200mm程度の望遠、及びマクロレンズを使用しました。地面の土が入ったり、公園であれば背景にいろいろと写りこんだりするためワイド側での撮影は意識的に行っていません。
落ち葉は季節を伝えることができる身近に狙える被写体の一つです。お近くの公園や撮影の合間に気がついたときにでも撮影してみてはいかがでしょうか。