種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2015.12.04【Vol.247】
空気が澄んで日が落ちるのが早い冬は夜景撮影にオススメの季節です。三脚片手に展望台などの見晴らしのいい場所を訪れてみましょう。
撮影はいたってシンプルです。三脚にしっかりカメラを固定したらレリーズ、もしくはセルフタイマーを使ってシャッターを切るだけ。PやAVなどカメラが決定してくれた露出で撮影は一通りできてしまいます。とはいえ、こういったシンプルな撮影でもしっかりとカメラブレなどの対策は行います。
海辺や高い場所では風が強くなるのは当然です。しっかり三脚にカメラをセットしたと思っても三脚がブレたりしては元も子もありません。風が収まったタイミングでシャッターを切るのですが、どうしても風が収まらない場合などは重量のある三脚を使用するか、ストーンバッグなどを併用して三脚自体のブレを軽減します。三脚が動いてはいけないということで三脚の脚を手で押えたりするのは控えたいものです。なんだか三脚使用の注意点のような話になりましたが、夜景やイルミネーションのような点光源が無数にちりばめられた美しい画面をいざ拡大して見てみた時、わずかにブレていたりすると、とてもがっかりです。
はじめにカメラ任せで撮影できると書きましたが、WBや露出補正、絞り数値の変化などでも仕上がりを大きく変えることができます。美しい夜景をみせる光源の種類とWBの組み合わせ次第で色に変化をつけることができますし、絞り量によって点光源から発生して見える光芒の数にも変化が出ます。スローシャッターがみせる光跡なども魅力です。交差点など車が多く行き交うシーンを10秒など長めのシャッター速度で表現したり、またカメラ任せの露出よりもプラス側に補正して明るく見せると、一層夜景の輝きを見ることができます。