種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2015.10.16【Vol.240】
少しずつ日中の気温も下がり始め、日の入りも早く感じられる季節になりました。緯度により開きはあるものの同時に日の出時刻も徐々に遅くなっていきます。10月14日現在沖縄などでは日の出時刻は6時半ごろ、北海道は5時45分頃のようです。
風景写真などを撮影される方は日の出まえからカメラをセットして夜明け前の光景を狙うということもよくあるのではと思います。やはり、日中に見せる風景とは違って、光を存分に意識した画面はとても魅力的です。
日中のライティングではなく、刻一刻と光が変化していく日の出など朝の斜光線のみせる光の様子はとてもきれいです。夕方のマジックアワーのようなピンク色ではありませんが、晴れた日に差し込むまばゆく鋭い光のみせるコントラストをいかして、日中とは違う一コマ。広大な風景に限らず、街中のスナップでもOKです。冬場ならではの澄んだ空気の中に見える光をさがしましょう。
以前のコラムでも出てきていますが、日の出ごろ陽の光は色温度が低くなる(2,000K~3,500K)ために画面全体が赤く見えます。そのためオートWBに設定してしまうと、麻特有の赤みはなくなってしまうため、カメラのWB設定を太陽光(5600K付近)などにセットしておくことが大切です。一方で赤みを狙わずに、爽やかな明るい陽の光を狙うこともできます。光を多く画面に取り入れるとそうしても、露出が暗く設定されて、出来上がる写真も暗くなってしまいがちです。露出補正を利用して明るく撮影するといいでしょう。