種清豊のフォトコラムコラム・ギャラリー
2015.01.09【Vol.200】
まだまだ寒い日は続きます。いざ撮影といっても寒さで撮影も早めに切り上げてしまいがちです。ですが、そうはいっても撮影は楽しいもの。冬ならではの被写体として、イルミネーションや夜景、雪、氷、氷瀑などいろいろあります。また、遠くに行かなくても撮影できる、公園の落ち葉や枯れ木など身近なところに目を向けて見るのもいいでしょう。
秋が終わり、葉が地面に落ち、その上に雪が降り積もり、また新たな葉が芽生えるという1年間の自然のサイクル。普段気に留めていないところで繰り返し営まれている自然のワンシーンを象徴する落ち葉や枯れ木はさびしくもありますが、とてもフォトジェニックな被写体です。「落ち葉」ですのでアイレベルから見おろすように撮影することもあれば、落ち葉の目線で、地面すれすれにカメラを構えて撮影するのもいいでしょう。その際可動式の背面液晶があれば便利で、なければアングルファインダーも便利です。落ち葉との距離が近くなるので、ピント位置を変えることによる前ボケも作りやすいです。
落ち葉だけでなく、どんぐりや枯れ草などもまた冬を象徴してくれます。寒さを出すために、薄曇のライティングも有効ですが、3時から4時ごろの影が長くなる斜めからのライティングと合わせて撮影すると温かみが感じられる写真になってくれます。冬場に斜めのライティングとなる午前10時ごろと午後3時ごろの色温度は近く、そのとき落葉の赤みや黄色を演出したいのであれば、WBを太陽光より少し高めの6000Kあたりに設定するといいでしょう。また大きな葉の落ちた立ち木も公園でよく見かける光景です。夕方4時過ぎから陽が傾いて薄暗くなる時間帯、空をバックにシルエットで狙うと冬の寒空を感じさせた写真になってくれます。
お近くの公園で、短時間で手軽に撮影ができますので、今年の撮り初めに一度いかがでしょうか。